アロンソに惨敗のオコン、契約延長以降は連続無得点…不振の原因はシャシーか
フランスGPを前にアルピーヌF1チームとの間で3年間という長期契約を締結し、少なくとも2024年末までのF1シートを確保したエステバン・オコンだが、安泰の将来を手にして以降は一度もチームにポイントを持ち帰る事ができていない。
オコンはポルトガルとスペインで連続して予選トップ6を獲得し、アロンソがQ1敗退を喫したモナコGPでは9番手をマークするなど、好調なシーズンスタートを切って契約延長にこぎ着けたが、以降はスランプに陥っており脱する気配が見られない。
げんを担ぐべく、アゼルバイジャン以降の週末においてトラックウォークを再開したチームメイトが4戦連続入賞を飾る一方、オコンは一度も得点圏内でフィニッシュできておらず、2度もQ1敗退を喫している。
確かにアロンソ自身が認めていたように、ブランクもあって序盤は慣れないマシンに手を焼いたとしても徐々に王者が調子を上げていくであろう事は誰もが予想していたわけだが、それにしてもオコンの不振ぶりは目立っている。
Rd. | アロンソ | オコン | ||
---|---|---|---|---|
予選 | 決勝 | 予選 | 決勝 | |
1.BHR | 9 | DNF | 16 | 13 |
2.EMI | 15 | 10 | 9 | 9 |
3.POR | 13 | 8 | 6 | 7 |
4.ESP | 10 | 17 | 5 | 9 |
5.MON | 17 | 13 | 11 | 9 |
6.AZE | 9 | 6 | 12 | DNF |
7.FRA | 9 | 8 | 11 | 14 |
8.STM | 9 | 9 | 17 | 14 |
9.AUT | 14 | 10 | 17 | DNF |
アロンソによるとアルピーヌA521は風向きの変化に比較的耐性のあるクルマだというが、それでも乗りこなすのが楽というわけではないようで「昨年のエステバンや2019年のダニエル(リカルド)の時とは異なり、簡単にドライブできるクルマではないと思う」としている。
レッドブル・リンクでの第2レースを1周目のリタイヤという失意の結果で終えたオコンは、自分のクルマそのものに何某かの問題が潜んでいると考えており、次戦イギリスGPに向けてチームに対しシャシーを交換するよう求めているという。
角田裕毅やバルテリ・ボッタスの一件が記憶に新しいが、思うようにパフォーマンスが発揮できず、その問題が明確に分からない場合、ドライバーが車体そのものに疑いの目を向けるのは珍しいことではない。
なおアルピーヌのトラックサイド・オペレーション部門を率いるアラン・パーメインは以前、ここ数戦のオコンについて「高速域でのアンダーステアが大きく、それを修正しようとして低速に苦労しているようだ。深刻な問題ではない」と説明している。