画像16枚:ウィリアムズF1、2021年新車「FW43B」初公開…一方 拡張現実アプリはハッキングでストアから削除
ウィリアムズ・レーシングは3月5日(金)、2021年シーズンのFIA-F1世界選手権に投入する新車「FW43B」を世界初公開した。
米国を拠点とする投資会社ドリルトン・キャピタルの下での初のフルシーズンに向けて、マシンのカラーリングは前期型から大きく変更された。
基調となるベースカラーは彩度が高いブルーで、フロントまわりにはホワイトが、リアのボディーワークには波打つような縦方向のストライプがあしらわれている。これは1980年代と1990年代のウィリアムズのマシンをモチーフとしたものだという。
ヨースト・カピートCEOはカラーリングを刷新した理由について次のように説明した。
「ウィリアムズはレース界の象徴的存在であり、その革新性と情熱的で卓越した技術、そして勝利への絶対的な欲求と共に名声を築いてきたが、それは強力なモチベーションとなる事はあっても、現代のF1における将来の成功を約束するものではない」
「そこで2021年マシンのために新たなカラーリングを作ることにした。これはウィリアムズのDNAである精神、ドライブ、モチベーションといった過去の偉大なる成果を維持しつつも、未来を見据えグリッドの先頭に戻るという長期的野心を示すものだ」
「挑戦は始まったばかりであり、やるべき事は山積みだが、勢いを持って良い方向に進めている事を嬉しく思っている。今シーズンも歩みを続けていきたい」
1978年よりフルコンストラクターとしてF1に参戦してきた英国グローブのチームは、これまでにドライバーズタイトル7回、コンストラクターズタイトル9回を獲得し、F1を代表するレジェンドチームとして君臨してきたものの近年の競争力不足は酷く、2018年以降は3年連続で選手権最下位に甘んじている。
ドライバーラインナップに変更はなく、今季も3年目のジョージ・ラッセルと2年目のニコラス・ラティフィがステアリングを握る。バックアップメンバーの顔ぶれにも変更はなく、ジャック・エイトケンがリザーブ、ロイ・ニッサニーとジェイミー・チャドウィックが開発ドライバーを務める。
なおチームは、AR=拡張現実アプリを用いて新車発表を行う事を計画し、iOS及びAndroidの両プラットフォーム用にアプリを開発したものの、ハッキングが確認されたとしてローンチ1時間前にAppStoreとGooglePlayストアの両方から削除した。
ウィリアムズ「FW43B」画像ギャラリー
今回チームがプレス向けにリリースしたレンダリングイメージは、そのどれも解像度が異様に低く、その全てにノイズを加える処理が施されていた。
ディティールが確認できるよう画像処理を施してはいるが、元の画像の状態があまりに悪く、また、そこまで徹底した対策を施してきている事を踏まえれば、カラーリングのお披露目以上の意味を持たないものと捉えた方が良さそうだ。