マクラーレン︰お熱いのがお嫌い?冷却に問題抱え急遽ボディーワークを変更 / F1-70周年記念GP《予選》2020
8日(土)に行われたF1第5戦70周年記念GPの公式予選を終えて、マクラーレンのカルロス・サインツとランド・ノリスが一日を振り返り、決勝に向けての豊富と見通しを語った。ノリスはQ3進出を果たして10番手につけたが、サインツはQ2ノックアウトを喫し13番手で予選を終えた。
サインツが予選で苦労した背景には、FP3で発生したオーバヒートの問題があった。
詳細は不明だが、最終プラクティスの最中にサインツのマシン内部の温度が許容値を超えたため、チームは予選に向けて冷却用の開口部の多いボディーワークへと変更。これによって車体の空気抵抗が増えてしまい、トップスピードの妥協を強いられたというわけだ。
シルバーストン・サーキットは超高速コーナーが続くため、車体がドラッギーだったりエンジンパワーが少なかったりするとトップスピードが伸びずラップタイムに響いてしまう。
チーム代表を務めるアンドレアス・ザイドルは「ダブルQ3進出を逃したのは今シーズンとしては今回が初めてだ。今日はコンディション的に苦戦を予想していた」と述べた。
マクラーレン:F1-70周年記念GP予選
カルロス・サインツ予選: 13位, FP3: 10位
無論、今日は満足していない。ライバルが一歩前進した一方で、僕らはQ3に進む事が難しい状況に置かれてしまった。ミディアムタイヤに懸けてみたけど、残念ながら上手くやれなかった。
今週末は僕のマシンに少し問題が出ていて、予選を前にクーリングを補助するためにボディワークの変更を強いられたんだ。さほどタイトではないボディーワークにした事によってドラッグが増大し、ラップタイムが悪化してしまった。
だから若干フラストレーションを抱えたけど、それと同時に明日のレースでは戦えると思っているし、ポイント圏内に戻るために全力を尽くすつもりだ。
ランド・ノリス予選: 10位, FP3: 3位
正直言って悪い予選ではなかった。10番手というのはポジション的にはあまり良くないように思われるかもしれないけど、今週末の僕らは現実的に言ってもう少し下のポジションを争う状況だったし、風が味方になってくれない事も分かっていた。
ルノーはダニエル(リカルド)がかなりの速さを誇っていて、彼らのマシンに競争力がある事を示していたし、レーシングポイント勢もパフォーマンスを引き出すという点で素晴らしい仕事をしていた。アルボン(レッドブル・ホンダ)もそうさ。そういう意味で、このポジションは予想通りの立ち位置だから、僕としてはさほどガッカリはしていないんだ。
マシンにこれ以上のパフォーマンスが残っていたとは思わない。あったとしても僅かだろうね。苦労した主たる原因は風向きの変化だと思う。Q3ではQ2の時よりマシンに手こずってしまった。
クルマは上手くハマっていなかったし、簡単な状況じゃなかった。今週末は風のおかげでドライビングが難しいけど、レースに向けてのポジションとしてはそこまで悪くはない。
ポールポジションはバルテリ・ボッタス。2番手にルイス・ハミルトンが続き、メルセデスがフロントローを独占した。3番手はニコ・ヒュルケンベルグ(レーシングポイント)という結果となった。
2020年 F1-70周年記念グランプリ決勝レースは、日本時間8月9日(日)22時10分にスタート。1周5,891mのシルバーストン・サーキットを52周する事でチャンピオンシップを争う。