インディカー 第10戦ロードアメリカ決勝:ロッシが今季2勝目、佐藤琢磨は10位「ベスト6の可能性があっただけに悔しい」
2019年NTTインディカー・シリーズ第10戦ロードアメリカ・REVグループGPの決勝レースが6月22日(日)にウィスコンシン州エルクハートレイクで行われ、アンドレッティ・オートスポーツのアレキサンダー・ロッシが今季2度目、キャリア通算7度目の優勝を飾った。後続に28秒以上の大差を付けての圧勝だった。
2位はウィル・パワー、3位にはジョセフ・ニューガーデンが続き、強豪ペンスキー勢が表彰台の2つを占拠した。予選6番グリッドからスタートしたレイホール・レターマン・ラニガン・レーシングの佐藤琢磨は、度重なるアクシデントの影響もあり、10位でチェッカーフラッグを受けた。
「スタートはとても良かったです」と佐藤琢磨。「ですが、残念ながらターン3でヒンチクリフとサイド・バイ・サイドになり、コース外に追し出されてしまい大きく順位を失う事になりました。本当に残念です。その後はレース全体を通してリカバーしようとトライしました」
「今回も去年と同じく、ウィングのレベルを下げてダウンフォースをトリムしたんですけど、クルマの完成度としてはもう一歩足りませんでした」
「結果として、僕らのタイヤ選択は正しかったと思います。最後のスティントではブルデーとハンター=レイの2台をオーバーテイクし、二つのポジションを上げる事が出来ましたしね。その点に関してはポジティブですが、ベスト6に入れるだけの可能性があったに、それを達成できなかったのは残念です」
ロードアメリカは、最大の州都ミルウォーキーから北へ60マイルに位置する全長が4.014マイル(約6,459m)のロングコース。1955年に設立された。ミシガン湖西岸の丘陵地帯に作られコースの回りには木々が茂り、北アメリカで最も美しいサーキットと称される。
雨の予報もあったが決勝当日は晴れに恵まれ、レースは55周、距離にして220.77マイル=約355kmで争われた。プッシュ・トゥ・パスは200秒。アクティベーション1回あたり最大20秒間のエンジンブーストが許可された。全長が長くランオフエリアが広いこともあり、最後までフルコースイエローが出ることはなかった。
オープニングラップでは2番スタートのロッシが、ポールシッターのコルトン・ハータをオーバーテイク。これが勝敗を決するバトルとなった。佐藤琢磨はスタート直後に5番手に浮上するも、2ラップ目にジェームズ・ヒンチクリフ(Schmidt Peterson)とのバトルの際にコース外にはみ出てしまい、一気に12番手にまで後退した。
佐藤琢磨はその後、1台、また1台とオーバーテイクして9番手にまで浮上するも、セバスチャン・ブルデー(Dale Coyne)に仕掛けた際にオーバーシュート。再び大きくポジションを落とす厳しい展開に見舞われたが、粘り強い走りで徐々に挽回。レッドタイヤに苦しんでいた2台をファイナルラップで交わし、トップ10フィニッシュでレースを終えた。
次戦ホンダ・インディトロントGPは、現地7月14日(日)午後3時にグリーンフラッグを迎える。
ロードアメリカ決勝順位結果
Pos. | Start | Driver | Gap |
---|---|---|---|
1 | 2 | アレキサンダー・ロッシ Andretti |
–.—- |
2 | 3 | ウィル・パワー Team Penske |
28.4391 |
3 | 4 | ジョセフ・ニューガーデン Team Penske |
31.8443 |
4 | 5 | グラハム・レイホール Rahal |
33.4094 |
5 | 12 | スコット・ディクソン Chip Ganassi |
39.1173 |
6 | 18 | フェリックス・ローゼンクビスト Chip Ganassi |
41.7825 |
7 | 9 | ジェームズ・ヒンチクリフ Schmidt Peterson |
45.5520 |
8 | 1 | コルトン・ハータ Harding Steinbrenner |
47.6935 |
9 | 16 | シモン・パジェノー Team Penske |
53.8945 |
10 | 6 | 佐藤琢磨 Rahal |
58.9047 |
11 | 15 | ライアン・ハンター=レイ Andretti |
1:01.0878 |
12 | 7 | セバスチャン・ブルデー Dale Coyne |
1:03.9724 |
13 | 17 | マーカス・エリクソン Schmidt Peterson |
1:17.7859 |
14 | 8 | スペンサー・ピゴット Ed Carpenter |
1:19.6032 |
15 | 19 | ジャック・ハーベイ Meyer Shank (SPM) |
1:42.2456 |
16 | 22 | マックス・チルトン Carlin |
1:46.5309 |
17 | 13 | パトリシオ・オワード Carlin |
1 lap |
18 | 14 | ザック・ビーチ Andretti |
1 lap |
19 | 21 | サンティノ・フェルッチ Dale Coyne |
1 lap |
20 | 20 | マテウス・レイスト AJ Foyt |
1 lap |
21 | 23 | トニー・カナーン AJ Foyt |
1 lap |
22 | 11 | エド・ジョーンズ Ed Carpenter |
1 lap |
23 | 10 | マルコ・アンドレッティ Andretti |
37 lap |
2019年シーズンのインディカー・シリーズは、例年通りCS放送のGAORA SPORTSで生放送される。視聴にはスカパーやひかりTVとの契約が必要となる。