ホンダF1、ライバルのアップデートを警戒「勢力図が変化する可能性もある」F1スペインGP《preview》
F1第5戦スペインGPに先立って、ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは「勢力図が変化する可能性もある」と語り、ライバルチームのアップデートに警戒感を示した。
1991年にカレンダーに加わったカタルニア・サーキットは、以来F1に欠かせない重要な開催地の一つに数えられ、そのテクニカルな特性故にテストだけでなく、シミュレーターでもよく使用されている。チーム本拠地が集まるヨーロッパでのレースという事で、多くのチームがシーズン最初の大型アップデートを持ち込む。
ホンダがパワーユニットを供給するレッドブルとトロロッソの2チームも、ファクトリーで開発された新たなパーツを持ち込みパフォーマンスの向上を目指すが、それは他チームも同じこと。レッドブルの直近のライバルであるフェラーリは、信頼性というよりはむしろ、性能面を改善させたスペック2エンジンを持ち込む事を明らかにしている。
「開幕から続いた欧州外でのフライアウェイレースが終わり、今回から伝統のF1ヨーロッパラウンドが始まります」と田辺テクニカル・ディレクター。「その初戦、スペインGPが行われるカタルニア・サーキットは、約1kmのストレートに高速コーナー、低速コーナーが組み合わされたバラエティーに富んだレイアウトで構成されるため、シャシー開発においてよくベンチマークとしても使われる場所です」
「今年もシーズン前のウインターテストで訪れましたが、例年各チームが大幅なアップデートを持ち込むことも多く、中盤戦に向け戦闘力の構図が変化することも考えられます。我々としてもオフシーズンテストのデータ、ここまで戦ってきたレースのデータを見直して、最善の準備をして臨みたいと思います」
F1スペイン・グランプリは、日本時間2019年5月10日(金)18時からのフリー走行1で幕を開ける。