F1アブダビテスト 2日目《総合結果》トロロッソ・ホンダが圧倒的な信頼性を発揮、跳馬デビューのルクレールが最速
来シーズンのピレリタイヤを評価するためのF1アブダビテスト2日目のセッションが11月28日(水)にヤス・マリーナ・サーキットで行われ、スクーデリア・フェラーリでのデビュー走行となったシャルル・ルクレールがトップタイムを記録した。
これまでに慣れ親しんだザウバーC37ではなく、フェラーリSF71Hをドライブしたルクレールは午前、セバスチャン・ベッテルが初日に記録した最速を0.253秒塗り替える1分36秒559をマークし暫定トップに立った。その後、午後のセッションでもタイムを伸ばし1分36秒450。2日間の総合トップタイムを記録して、トータルで133周を走り込む充実の一日となった。
2番手はダニエル・リカルドに代わってレッドブルに合流したピエール・ガスリー。目新しい紺のレーシングスーツを着込んで128周を走破し、ルクレールから遅れる事1.466秒の1分37秒916を記録した。3番手はフォース・インディアVJM11の走行を担当したランス・ストロールが続いた。
© Getty Images / Red Bull Content Pool、レッドブル・レーシングのスーツに袖を通したピエール・ガスリー
テストは現地午前9時にグリーンフラッグ。この日のヤス島も快晴。セッションは午後18時まで行われた。午後にはザウバーのアントニオ・ジョビナッツィがピットレーン出口側のトンネルでマシンストップ。唯一の赤旗が振られた。幸いにもマシンはすぐに復旧。ジョビナッツィは計125ラップを重ねた。
ピレリは今回、2018年型と2019年型の両方のコンパウンドを用意。各チームには計22セットが供給され、そのうちの8セットのコンパウンドについてはチームの自由選択に委ねられた。2019年型のタイヤは全部で5つ用意され、硬い側から柔らかい側に向かって「コンパウンド1」から「コンパウンド5」との呼称が与えられた。
この日の最多周回は再びトロロッソ・ホンダ。前日のショーン・ゲラエルが150周、2日目にバトンを引き継いだダニール・クビアトは計155周を走破し、ホンダエンジンを積むファエンツァのチームが圧倒的な信頼性を発揮した。一年今日ぶりにF1にカムバックしたロシア人ドライバーは8番手タイムでマシンを降りた。
この日二人体制で挑んだのはウィリアムズ。午前を託されたロバート・クビサは56周を走り10番手。午後にステアリングを握ったジョージ・ラッセルは36周を走り込み7番手タイムをマークした。
テストとは言えども、スポンサーへのアピールやドライバーラインナップの正当性を内外に強調する必要のあるチームがある中、唯一その必要性が皆無のメルセデスAMGは、バルテリ・ボッタスが淡々と周回をこなして143周を走り込み、4番手タイムでテストを締め括った。
2018シーズンのF1は今日で走り納め。各チームはファクトリーでの来季マシン開発を加速させ、ドライバーはフィジカルトレーニングを積み開幕オーストラリアGPに備える。
F1アブダビテスト2日目 総合順位結果
Pos. | Driver | Team | Time | Tyre | Lap |
---|---|---|---|---|---|
1 | シャルル・ルクレール | フェラーリ | 1分36秒450 | - | 133 |
2 | ピエール・ガスリー | レッドブル | 1分37秒916 | - | 128 |
3 | ランス・ストロール | フォース・インディア | 1分38秒044 | - | 122 |
4 | バルテリ・ボッタス | メルセデス | 1分38秒448 | - | 143 |
5 | カルロス・サインツ | マクラーレン | 1分38秒547 | - | 147 |
6 | アルテム・マルケロフ | ルノー | 1分38秒590 | - | 129 |
7 | ジョージ・ラッセル | ウィリアムズ | 1分38秒836 | - | 36 |
8 | ダニール・クビアト | トロロッソ・ホンダ | 1分38秒862 | - | 155 |
9 | ルイス・デレトラズ | ハース | 1分39秒069 | - | 115 |
10 | ロバート・クビサ | ウィリアムズ | 1分40秒265 | - | 56 |
11 | アントニオ・ジョビナッツィ | ザウバー | 1分40秒435 | - | 125 |