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フラットスポット

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フラットスポットとは、急ブレーキなどでタイヤがロック(回転が止まってしまうこと)した際に、地面と接触したタイヤの一部が摩擦により削られるなどして、トレッド(路面と接触するタイヤ面)が平面になってしまう事を指す。

部分的に平らになってしまったタイヤで走るとガタガタと振動(バイブレーション)が発生してしまい、そのまま走り続けるとパーツ破損に繋がる事もある。また、ドライバビリティが悪化しタイムも低下する。

一度フラットスポットができてしまうと、同じ箇所で再度ロックする可能性が高まり更にフラットスポットが悪化…と良い事は一切ない。テレビ中継のスローVTRの際に注意深く観察すると、フラットスポットの有無がよく分かる。

なおレーシングカーだけでなく一般の乗用車においても発生しうる。長期に渡って駐車した状態が続くと、車重によってトレッドが変形する場合がある。

フラットスポットによるヴァイブレーションは決して侮れない。サスペンションが破損してクラッシュに繋がる事もある。

2005年のF1ヨーロッパGPではレース中盤に周回遅れのマシンをパスする際、キミ・ライコネンがタイヤを激しくロックさせ、右フロントにフラットスポットを作った。その影響でバイブレーションが発生し、ファイナルラップでサスペンションアームが破損してクラッシュを喫した。