マーブルとは、タイヤの摩耗によってコース上に散乱するタイヤカスのこと。お菓子のマーブルチョコレートにその見た目が似ていることから「マーブル」と呼ばれる。
一般車両用のタイヤカスとの違い
一般的な市販車両で使用されるタイヤカスは非常に細かな粒子として発生するが、F1を始めとするモータースポーツで用いられるレース用タイヤから発生するタイヤカスは大きな固まりで発生する。
マーブルはなぜドライバーに嫌がられるのか?
コースのレコードライン上にこびりついたタイヤカスは「ラバーがのる」と形容されるが、これはマシンのグリップ向上に役立つ。「路面がよくなる」のはこのためだ。
しかし路面にこべりつくことなく剥がれ落ちた大粒のタイヤカス=マーブルは、コース上の障害物となる。粒が大きいために、これにマシンが乗ってしまうと急激にグリップを失ってしまうほか、前を走行するマシンがマーブルを拾ってしまうと、後続マシンに飛んできたりもする。
ゴムのかけらを拾ったのだと思う。ゴムを踏むとすぐにアンダーステアになる。このアンダーステアがあったので、膨らんでしまった。あそこではトラックに戻ることができるはずだが、僕はそのまま進んだ。そして大きなバンプにぶつかったvia : ペトロフ 「クラッシュの一因はマーブル」 : F1通信
ヴィタリー・ペトロフは、2011年のマレーシアGPにおける彼のリタイヤの原因は、トラックのゴム・マーブルだろうと考えている。
インディカーやNASCAR等のオーバルレースにおいては、マーブルがクラッシュの原因になるために、あまりにもマーブルがひどい場合にはレースを中断しマーブルの除去を行うほどだ。