《WRC》トヨタ・ガズー・レーシング、2018年仕様ヤリスWRCを公開
FIA世界ラリー選手権(WRC)に参戦するTOYOTA GAZOO Racing WRTは、オートスポーツ・インターナショナル・ショーで2018年仕様の最新版ヤリスWRCを公開した。イギリス・バーミンガムで本日11日(木)から14日(日)まで開催される同イベントには、WRC参戦中のマニュファクチャラー4社が一同に会した。
目を引くのはフロント周りの空力パッケージ。昨年型から改良された新しいフロントバンパーとフェンダーによって、マシン前方のダウンフォース向上が期待される。ヤリスWRCは、同社の小型市販車ヴィッツをベースにWRカーに仕立て上げられている。
目に見えない箇所の変更点として、チーム代表を務めるトミ・マキネンは冷却系の改善を挙げる。
「昨年、チームの皆の努力の結晶であるヤリスWRCは、ラリーに勝つことが出来るクルマであると分かりましたが、同時にライバルとの競争を通じ、我々にはまだまだ改善すべき点があることも数多く学びました。それらの学びから、フロントの改良によるエアロダイナミクスパフォーマンスの向上と冷却系の改良をすることができました」
2017年のレギュレーション大改訂に伴って、エンジン吸気量を制限するエアリストリクターのサイズが33mmから36mmへと拡大し、ヤリスは最高出力380馬力以上を叩き出す。
参戦2年目となる2018年シーズンのトヨタWRCは3台体制。ヤリ-マティ・ラトバラ(32歳/フィンランド)/ミーカ・アンティラ組、エサペッカ・ラッピ(26歳/フィンランド)/ヤンネ・フェルム組に加えて、オット・タナック(30歳/エストニア)/マルティン・ヤルヴェオヤ組が加わり、全レースに3台のヤリスWRCを投入する。
2018年ヤリスWRC 仕様
エンジン
- 形式
- 直列4気筒直噴ターボエンジン
- 排気量
- 1,600cc
- 最高出力
- 380馬力以上
- 最大トルク
- 425Nm以上
- ボア×ストローク
- 83.8mm x 72.5mm
- エア・リストリクター
- 36mm(FIA規定)
トランスミッション
- ギアボックス
- 油圧式6速シフト
- 駆動方式・差動装置
- 4WD
機械式ディファレンシャルx2
アクティブ・センター・ディファレンシャル - クラッチ
- 焼結ツインプレート・クラッチ
シャシー/サスペンション
- フロント/リア
- マクファーソン・ストラット
- サスペンションストローク量
- 非公開
- ステアリング
- 油圧式ラック&ピニオン
- ブレーキ・システム
- グラベル用:300mm
ターマック用:370mm
寸量および重量
- 全長/全幅/全高
- 4,085mm(空力パーツ込)/1,875mm/調整可能
- トレッド幅
- 調整可能
- ホイールベース
- 2,511mm
- 最低重量
- 1,190kg
性能
- 加速性能
- 非公開
- 最高速度
- 201kddh(理論値)