ロバート・クビサ、来季ウィリアムズでのF1復帰の可能性が急上昇…近日中に発表か?
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ロバート・クビサの来季ウィリアムズでのF1復帰の可能性が高まっている。英Autosportはウィリアムズがクビサ側にレースシートをオファーしていると報道。クビサ本人は現在の進捗に満足感を示しつつ、今後数日以内に来シーズンの活動について最終的な決定を下す方針である事を明らかにした。
2011年のラリー競技中に発生したクラッシュ事故によって、F1でのキャリアに終止符を打たざるを得なかったクビサは、現在ウィリアムズの開発ドライバーを務めながら、F1で走る事を再優先事項としてチームとの交渉を進めている。
「決断の時はかなり近いように思う」とロバート・クビサ。Autosportのインタビューに対して次のように答えた。
「個人的にはその状況に近づいていると思っているし、自分の中で決めた最終締切も間近に迫っている。今後数日以内に、自分がやりたい事と自分にとって最良の方向性を決定するつもりだ。ここ数週間に渡って言ってきた事だけど、僕は今の状況に満足している。何を選ぶにしろ、自分が楽しめる道を選択するつもりだ」
ダニール・クビアトがトロロッソ・ホンダでF1復帰を果たす事に伴い、スクーデリア・フェラーリは来季開発ドライバーとしてクビサに白羽の矢を立て長期契約をオファーしていると噂されるが、クビサ本人は来季開幕戦オーストラリアのグリッドにつけなければF1での復帰を断念する意向を示しており、あくまでもF1での出走が第一優先事項だと強調する。
「F1で走ることは小さい頃からの夢だった。F1ドライバーとしてある程度形を成した後は2つの事を夢見るようになった。一つはチャンピオンシップで勝つこと。もうひとつは赤いマシンをドライブする事だ。昔その夢にかなり近づいた事があったけど、事故のために叶わなかった」
「プロフェッショナルドライバーとしての観点から言えば、フェラーリに加入する事は素晴らしいチャンスだと思うけど、感情的に言えば目指すべきはそれではないような気がしてるんだ」
「長期的なプロジェクトに関与するよりは、F1にカムバックしてF1マシンを走らせたいという想いのほうが大きいかもしれないね」
ウィリアムズは先日、メルセデス傘下のジョージ・ラッセルを来季レギュラードライバーとして起用する事を発表しており、クビサは残る1つの座席を巡ってエステバン・オコンとセルゲイ・シロトキンとシート争いを繰り広げている。カギを握るのは持ち込み資金だ。
1980年代から90年代にかけてチャンピオンシップ争いの常連だったウィリアムズは、今季19戦を終えて僅か7ポイントの獲得に留まりコンストラクターズで断トツの最下位に沈んでいる。2018年のF1事業の総売上は6千万ポンド(約89億円)に留まり、昨年よりも480万ポンド(約7億円)減少する見通しであり、そのうえ分配金も期待できない。更に今季限りでタイトルスポンサーのマルティーニを失う事も決定している。
クビサは母国ポーランド最大手の石油精製会社PKNオーレンと話をつけ、ウィリアムズに対して1000万ドル、日本円にして約11億円を持ち込む手はずを整えたと噂されている。当のPKNオーレン社は声明を発表し詳細を公表する事を拒否したが、取締役の一人ダニエル・オヴァテクはクビサと同社とが会合の場を持った事を明らかにしている。