ドイツ・ニュルブルクリンクにはためく国際自動車連盟(FIA)の旗、F1アイフェルGP(2020年10月9日F1アイフェルGPにて
Courtesy Of Alfa Romeo Racing

2023年のF1レースディレクター、3名の候補者…ヴィティヒ以外は誰に?

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2021年のF1アブダビ論争を起因とするマイケル・マシの退任を経て混乱が続くF1レースディレクター人事。2023年シーズンの体制はどうなるのか?

ニールス・ヴィティヒは引き続き今季も同職を継続する見通しだが、同じく昨年レースディレクターを務めたエドゥアルド・フレイタスは、雨のF1日本GPを最後に表舞台から姿を消している。

鈴鹿ではセーフティーカー先導下で車両回収車(リカバリー・ビークル)が導入され、レースコントロールに批判が続出。以降の残り4戦は分担制が解除され、ヴィティヒがその全てで指揮を採った。

鳴り物入りで昨年導入されたレースディレクターの2名体制はシーズン序盤から評判が芳しくなく、意思決定に一貫性がないとして批判の的となってきた。

それでもモハメド・ベン・スレイエムFIA会長は、不測の事態に対するリスクヘッジという観点から複数人で分担する事は必要不可欠だとして、単一担当制への回帰の可能性を否定している。

バーレーンでのプレシーズンテスト開幕まで1ヶ月を切ったもののFIAは沈黙を保ち続けており、レースディレクター体制は今も不透明だ。

昨年と同じ2名体制なのか、それとも3名体制で開幕を迎えるのか。はたまた移行期間としてまずは序盤にヴィティヒが単独担当し、その間にOJTを通して候補者達を鍛え上げていくのか。

いずれにせよ気になるのは誰がヴィティヒとタッグを組むのかだ。英「Autosport」は3名の候補者名を挙げている。

一人目はFIA-F3選手権のレースディレクターやF1副レースディレクターの経験を持つクルロ・ジーガン。二人目はFIA-F2選手権のレースディレクターを務めるルイ・マルケスで、昨年のアメリカGPの際にフェルナンド・アロンソが擁護した事で話題となった上級スチュワードのシルビア・ベローも候補だという。

正式な体制発表までにはまだ時間がかかりそうだ。

FIAは2月18・19日にスイス・ジュネーブでオフィシャル育成のための新たなプログラムを開始する。これには8名のスチュワードと16名のレースディレクターが参加し、様々なトレーニングを通して経験を積むことになっており、これを踏まえた上で体制が検討・決定される見通しだ。