フェルナンド・アロンソ、罰則裁定F1米国GPスチュワードへの”憎悪に満ちた行為”を非難
F1アメリカGPでの7位奪還騒動を経てフェルナンド・アロンソ(アルピーヌ)は、FIAスチュワードを務めたシルビア・ベローに対するSNS上での中傷行為を非難した。
サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)で行われた先週末のオースティンでのレースでアロンソは、接触事故により右側のウィングミラーが破損した状態で走行し、コース上に脱落した後もステアリングを握り続けて7位でフィニッシュした。
レース後のハースからの異議申し立てを経て、危険な状態でクルマをドライブしたとして一旦は30秒ペナルティによる降格処分が下されたものの、レギュレーションに違反する形で異議が受理されていた事が発覚。メキシコシティでの審理を経て4日ぶりに7位入賞に返り咲いた。
この騒動の発端となったCOTAでの週末にギャリー・コネリーやエンリケ・ベルノルディ、デニス・ディーンと共にスチュワードを務めていたのがベローで、SNS上では罵詈雑言が飛び交った。
同郷のスチュワードへの中傷を受け2度のF1ワールドチャンピオンはInstagramのストーリーを通して「この手の憎悪に満ちた行為はスポーツにおいても社会においても容認できない」と述べ、自制するよう訴えた。
「本当に嘆かわしい。特に、こういったコメントが僕らのスポーツにおけるボランティアであり関係者である一人に向けられた事を思うと尚更だ」
ベローはこれまでにWRCやWTCC、F3ワールドカップ、GP2、GP3、DTM、ユーロフォーミュラなど、数多くのチャンピオンシップでスチュワードを務めてきた経験を持つ。
初めてF1のスチュワードを務めたのは2011年で、翌年にはFIAアウトスタンディング・オフィシャル賞を受賞。2018年にはインディカー参戦のカーリンのチームマネージャーとしての職務を兼任した。
2020年にはFIA-F2選手権およびFIA-F3選手権でFIA初の女性レースディレクターに就任した。