F1オーストリアGP予選でトップ3に並んだレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンとスクーデリア・フェラーリのシャルル・ルクレール
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“率直”なフェルスタッペンと”政治的”なルクレール、ハミルトンの後継者足るドライバーはどっち?

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最多ポールポジションや最多ポール・トゥ・ウインなどの歴代記録を多数樹立し、ハイブリッド・ターボ時代の絶対王者として君臨するルイス・ハミルトン。その後を継ぐのは、マックス・フェルスタッペンとシャルル・ルクレール、どちらのドライバーだろうか?

将来のフォーミュラ1を背負って立つと目される二人のドライバーは奇しくも、2019年シーズン終了後に立て続けに長期契約の締結を発表した。フェルスタッペンは2023年末まで、ルクレールは2024年末までそれぞれレッドブル・ホンダとスクーデリア・フェラーリに留まり、初のF1ワールドチャンピオンを目指す事になる。

元F1ドライバーのゲルハルト・ベルガーは、両者の実力は非常に高く拮抗しているものの、その行動原理は大きく異なり、ルクレールの方が「政治的」だと考えている。昨年還暦を迎えたオーストリア人ドライバーは、独Auto Motor und Sportとのインタビューの中で若き2つの才能を評価するよう求められ「2人は根本的に異なっている。フェルスタッペンの方がより攻撃的で予測不可能だ」と語り、次のように続けた。

「フェルスタッペンは心のなかで考えている事をそのまま口に出すタイプであり、それを誰にでも聞こえる音量で話す人物だ。つまり、全く政治的ではない。ドライビングスタイルもそれに似ている」

「一方のルクレールは、フェルスタッペンよりも落ち着いており、慎重なドライバーだという印象を受ける。個人的な見解だが、私はフェルスタッペンよりもルクレールの方がより計算高く、より政治的だと考えている」

フェルスタッペンが率直であることは、昨年のアメリカGPでの「フェラーリ不正行為問題」を紐解くまでもなく明らかだ。元F1チーム代表のフラビオ・ブリアトーレは話題となったこの発言を引き合いに出して「フェルスタッペンは口を閉じる事を学ぶべきだ」とのアドバイスを送っている。

ゲルハルト・ベルガーは「アプローチは全く異なるが、能力面で二人は同じ水準にある」と述べ、フェルスタッペンとルクレールの実力に大きな差はないとしたものの、いずれもハミルトンの後継者足るレベルに達しているとは考えていない。

ベルガーはハミルトンについて「アイルトン・セナに匹敵しうる唯一のドライバー」だと考えており、「現在の」ではなく「F1史上最強の」ドライバー足り得る存在だとしている。