来季シートはもう確定?フェルスタッペンとハミルトンが2022年に望むチームメイトは…
チャンピオンシップを争うトップチームのもう一つのシートは誰が手にするのか? マックス・フェルスタッペンとルイス・ハミルトンは共に、今のチームメイトと共に2022年の新時代F1に臨みたいと考えている。
タイトル争いでの重要な役割を期待され、レーシングポイントからミルトンキーンズのチームへと今年移籍してきたペレスは、アゼルバイジャンでの優勝とフランスでの3位フィニッシュによってF1キャリア初の連続表彰台を獲得するなど調子を上げており、ピエール・ガスリーの昇格やアレックス・アルボンの復帰を抑えて来季もチームに留まる公算が高まっている。
ペレスは第8戦シュタイアーマルクGPでの会見の中で、3連戦の只中という事もあり今は契約更新について話し合う余裕はないとしながらも「交渉に長い時間を割いた経験はないし、できれば直ぐにまとまる事を願っている」と述べ、レッドブル・ホンダとの間で近い内に2022年以降の契約交渉を開始したいとの意向を明らかにした。
2023年末までの契約を有しているチームメイトのフェルスタッペンは、ベテランのメキシコ人ドライバーとの仕事に満足しており、来シーズンもこの関係を継続させていきたいとの考えを示した。
F1公式サイトはフェルスタッペンが「もちろんチェコ(ペレス)の事は以前から知っていたけど、チームメイトという関係じゃなかったわけで、今の印象はその時とは少し違う。これまでのところ素晴らしい関係を築けているし、チームのために最高の結果を目指して最前線で力を合わせていければって思ってる」と語ったと伝えた。
「継続できればって思ってるのは確かだ。彼は素晴らしいチームメイトだし、楽しくやれているしね。それにクルマやセットアップ等の事について常に話し合う必要もない」
「今の僕らにはメルセデスと張り合えるだけのクルマがある。コンストラクターズ選手権で勝つためにはシーズンの最後まで2台揃って上位を争う事が凄く重要になるわけだけど、僕らは実際にバクーとポール・リカールでそれをやってのけた」
メルセデスの来季シートは2つともが未定だが、ルイス・ハミルトンは現役続行の意向を示しており、金銭面を含めた内容次第という状況で契約更新はほぼ確実な情勢だ。
今季の1年契約については、トト・ウォルフ代表が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に感染していた事や、昨年のチャンピオンシップの閉幕が年末に差し掛かった事などから大いに遅れたものの、レッドブル・リンクでの週末を前にハミルトンは既にチーム側との交渉を開始した事を明らかにした。
進捗についてハミルトンは「あまり多くは語れないけどポジティブだ」と述べ、8度目のタイトルが獲得できるか否かに関わらず、来シーズンもメルセデスと共にF1を戦っていく意向を示した。
チームメイトのバルテリ・ボッタスもまた今シーズン末を以て契約が満了を迎えるが、これまでのところ前季型と比較して不安定なW12に苦戦しており、過去7戦で2位以上の成績を収めた事はなく、獲得したポイント数はハミルトンの半分にも満たない。
そんな状況もあり、メルセデスは現在ウィリアムズでレースをしているジュニアドライバーのジョージ・ラッセルをボッタスに代えて起用することを検討しているが、ハミルトンは来季も同じラインナップを維持すべきだと考えている。
ハミルトンはボッタスについて「総合的に見て最高のチームメイト」であり、過去4年間に渡ってメルセデスのコンストラクターズタイトル獲得に貢献してきたと称賛。ドライバーを評価する際はパフォーマンスだけでなく「チームの士気への影響や、チームメイトとしてどの様に力を合わせて働くか」といった点も重要であるとして「必ずしも変える必要があるとは思わない」と語った。
なおラッセルは現時点ではまだ、ウィリアムズともメルセデスとも交渉を開始していないとしている。
公の場での質問に答える形での発言であるため、関係が極めて悪いといった状況を除いて現在のチームメイトを貶めるようなコメントが出るわけもなく、その意味では両者が本当に現行ラインナップを維持したいと考えているのかは分からないものの、変化を望む場合は得てして「分からない」「それはチームが決める事だ」といったコメントに収斂しがちで、各々本心から今のままで良いと考えているように見受けられる。