恒例行事今年も健在…セバスチャン・ベッテル、2020年の愛機「SF1000」に意味深な名を授ける

ウェットコンディションでSF1000を駆るフェラーリのセバスチャン・ベッテルcopyright Ferrari S.p.A.

毎年恒例の愛車ネーミングの時期がやってきた。スクーデリア・フェラーリのセバスチャン・ベッテルは、2020年型F1マシン「SF1000」にLucilla(ルシッラ)の名を授けた。

4度のF1ワールドチャンピオンは伝統的に、開幕戦を迎える前にそのシーズンで運命をともにする事になる愛機に女性の名を付ける。これは2008年から絶えることなく続けられてきた一種の性癖儀式であり、昨年の「SF90」はLena(リーナ)と呼ばれていた。

ベッテルはメルボルンでの囲み取材の中で、シャシーの名前について尋ねられ「ルシッラだよ。良い名前でしょ?」と答えた。

まだ由来は分からないが、西暦150年に生を受けた女性に「アンニア・アウレリア・ガレリア・ルキッラ(Annia Aurelia Galeria Lucilla)」という名の者がいる。彼女はローマ皇帝マルクス・アウレリウスの第三子で、33歳の時に暗殺とクーデターを企て処刑された。ベッテルは今年の7月3日に33歳の誕生日を迎える。

フェラーリに移籍して以降の愛機の名前は2015年のSF15-Tから順にイブ、マルゲリータ、ジーナ、ローリア、リーナ、そしてルッキラと中々に上品だが、レッドブル・レーシング時代は”変態カイリー”、”淫らなマンディ”、”官能的なリズ”などと卑猥さを感じさせるものだった。

因果関係は認められないものの、その卑猥さの消滅と同時に、セバスチャン・ベッテルはF1ワールドチャンピオン争いから遠のいていった。ベッテルは契約を更新せずに今年限りでフェラーリを離脱するのではとも囁かれており、キャリアの正念場を迎えている。

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