遂に出たフェルスタッペンの「イエス」 ”2025年”メルセデスF1移籍の噂に終止符
F1ドライバーによる”椅子取りゲーム”がまた一つ、2つと進展した。F1オーストリアGPの開幕を翌日に控え、ピエール・ガスリーとランス・ストロールがそれぞれ、アルピーヌとアストンマーチンに残留することが発表された。
さらにもう一つのアップデートがマックス・フェルスタッペン(レッドブル)によりもたらされた。マクラーレンに背中を狙われる選手権リーダーは、最初は仄めかしながらも、その後ハッキリと2025年のレッドブル残留を明言した。
スペインGPの週末、フェルスタッペンの将来を巡ってレッドブルのクリスチャン・ホーナー代表とメルセデスのトト・ウォルフ代表が激しいやり取りを繰り広げたことから、レッドブルリンクでの木曜日にフェルスタッペンに対し、レッドブルに100%留まると明言するか?との質問が飛んだ。
これに対してフェルスタッペンは「前にも言ったと思うけど、将来に向けて競争力のあるクルマがあることが何よりも重要だ。今は少し厳しい状況に置かれているけど、僕らは一つのチームとして上手く機能しているし、来年に向けて競争力を取り戻すために取り組んでいるところだ」と答えた。
最速のクルマを持つことが最も重要であるとするならば、現在のそれはマクラーレンだ。先の質問に続けて、仮にレッドブルのマシンが最速でないと判明した場合、チームを離れるのか?と問われたフェルスタッペンは「F1はそういうものじゃないと思う」と答えた。
「『じゃあ、みんな、さようなら』なんて突然言えるものじゃない。僕はチームと長期契約を結んでいるし、今の状況に本当に満足している。それにさっきも言ったように、僕らは来年のことを視野に入れて、クルマに実装できることを既に検討している。だから僕が来年どこで走るかは十分、分かるでしょ」
質問に対して意図的に直接答えようとしない状況を受け、来年もレッドブルで走るかどうかをイエスかノーで答えてくれと求められたフェルスタッペンは「イエスだ」と返し、メルセデス移籍の噂が勃発して以降、初めてレッドブル残留の意思を明確に示した。
2026年以降はさておき、これによりメルセデスによる”2025年”に向けたフェルスタッペン引き抜き計画が頓挫したことが明らかとなり、ジョージ・ラッセルの新しいチームメイトは3度のF1ワールドチャンピオン以外に絞られることとなった。
フェルスタッペンという選択肢を失ったメルセデスにとっての次なる最良の選択肢はアンドレア・キミ・アントネッリである可能性が高い。とは言え17歳のイタリア人ドライバーは現在のF2ルーキーシーズンで未だに勝利も表彰台もなく、ドライバーランキング9位に留まっている。