フェルスタッペン、故セナやラウダに並ぶ3冠「この世のものとは思えない!」惜しみない賞賛とライバルへの警告
マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がアイルトン・セナやニキ・ラウダ、ジャッキー・スチュワートと言ったF1史上最も偉大なドライバーの仲間入りを果たした。2023年10月7日のカタールGPスプリントでオスカー・ピアストリ(マクラーレン)に次ぐ2位を獲得し、シーズン6戦を残して3年連続、3度目のF1世界選手権制覇を成し遂げた。
26歳のオランダ人ドライバーは少なくとも3冠を手にした史上11人目として歴史に名を刻んだ。奇しくもこの瞬間はフェルスタッペンがフィニッシュラインを越えた時ではなく、最後までタイトル争いに食らいついていた僚友セルジオ・ペレスが11周目にクラッシュした事で確定した。
残り6戦のグランプリと2戦のスプリントでは最大172ポイントを獲得できるが、スプリントを経てフェルスタッペンとペレスの差は優勝7回分以上に相当する184ポイントに拡大した。
「最高の気分だよ」とフェルスタッペンは笑顔を見せた。
「信じられないようなシーズンだった。素晴らしいレースがたくさんあった。チームの仕事を心から誇りに思う。このチームの一員としてこれまで僕は本当に楽しくレースをしている」
「3度のワールドチャンピオンだなんて、兎に角、信じられないよ。これからもプッシュし続け、ベストを尽くすつもりだ」
「今日は本当にエキサイティングなレースだった。セーフティーカーが出たのは少し残念だったけど全体的には楽しかった。今は信じられないほどハッピーだ」
今季これまでの16戦で13勝、スプリント4戦で2勝と圧倒的な成績を収めているフェルスタッペンの走りについてチーム代表を務めるクリスチャン・ホーナーは「兎に角、この世のものとは思えない。全てが驚異的だ」と惜しみない賞賛を贈った。
「彼は私がこれまで会った中で最も競争力のある最高のドライバーだ。今シーズンはあらゆるものが塗り替えられていく様を目にしてきた。我々はセバスチャン(ベッテル)と共に数多くの勝利を収めてきたが、それらはこれを別のレベルに引き上げるものだった」
今年のフェルスタッペンは支配者と呼ぶに相応しい抜きん出た高いレベルを見せてきたが、ホーナーはまだ序の口だとしてライバルに警告する。
「彼はまだ26歳だ。まだまだ良くなると思うし、これからも進化し、ドライバーとして成長していくだろう」
他のライバルと比べてフェルスタッペンの何が秀でているのだろうか? ホーナーは「自分自身に対する自信だと思う。完璧にやり遂げ、結果を残すというね」と語る。
「我々はウェットコンディションで、アウトラップで、そして絶えず移り変わるコンディションの中でそれを見てきた。兎に角、際立っている」
「クルマと一体化する能力、自分自身に対する自信、そして自己に対する信念が、絶対的に際立っているんだ」