2016年メキシコGP/セレモニー控室でペナルティを受け表彰台を逃すフェルスタッペン
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オーストラリアGPから”フェルスタッペン・ルール”が廃止に。ベッテルは歓迎、リカルドは沈黙

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3月23日、F1のレースディレクターを務めるチャーリー・ホワイティングが、フェルスタッペン・ルールが廃止されたことを明らかにした。昨年のアメリカGPで導入されたこのルールは、「後続マシンから順位を守ることを目的とした、ブレーキング時の走行ライン変更」を禁止するもの。レッドブルのマックス・フェルスタッペンが度々このような方法を取っていたことが安全上の観点から問題になりルール化された。

ベッテルはルール廃止を歓迎?

フェルスタッペン・ルールの最初の餌食になったのはセバスチャン・ベッテルである。

2016年メキシコGP決勝レースでのこと。レース終盤で3位をフェルスタッペンが、4位をベッテルが、そして5位をリカルドが走行していた時のこと。ベッテルからオーバーテイクを仕掛けれたフェルスタッペンがコーナーで止まりきれずオーバーラン、これによりフェルスタッペンはアドバンテージを得たにも関わらず、ベッテルに道を譲らずそのまま走行。これに続いて、苛立つベッテルにリカルドがオーバーテイクを仕掛けるも、ベッテルがブレーキング時に走行ラインを変更しポジションを死守。

2016年メキシコGP/ベッテルに並びかけるリカルド
©@F1

その後、3位フェルスタッペン、4位ベッテル、5位リカルドの順でゴールしたものの、セレモニー直前にフェルスタッペンに5秒ペナルティーが課された。これによりベッテルは3位に繰り上がり表彰台でトロフィーを受け取りレースの幕が下りた。

ところが話はこれで終わらず、セレモニー終了後にリカルド擁するレッドブルがFIAへ抗議、レース後改めて審議が行われベッテルに10秒ペナルティが課された。結果3位リカルド、4位フェルスタッペン、5位ベッテルと裁定が度々覆るという事態に。詳しくは「F1メキシコGP2016《決勝》順位とダイジェスト」を参照されたい。

オーストラリアGP木曜記者会見でフェルスタッペン・ルールの廃止について聞かれたベッテルは「トロフィーを返してもらえるってこと?大歓迎だよ!それが理にかなってる」とコメント。同様の質問にリカルドは「廃止なんて聞いてないよ?…。」と言葉を詰まらせた。

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