
フェルスタッペン悲観「奇跡は期待できない」大改良も深刻不振が露呈、解決に数週間の可能性も/F1日本GP
2026年F1日本GPの初日フリー走行を終えてマックス・フェルスタッペン(レッドブル)は、RB22のパフォーマンスに対する失望をあらわにし、「一晩で奇跡を期待すべきじゃない」と語り、短期的な改善に悲観的な見通しを示した。
シーズン開幕から不振が続く中で迎えた鈴鹿サーキットでの週末は、チームにとって状況を打開するための一つの機会になると見られていた。だが実際には、問題の深刻さが更に浮き彫りとなる一日となった。
チーム代表のローラン・メキースは現状について、メルセデスやマクラーレンを含むトップ勢から「大きく遅れている」と語り、RB22のパフォーマンス不足を認めた。
混迷を極めたセットアップ
フェルスタッペンはFP1とFP2の双方でトップ10入りしたものの、それぞれ7番手と10番手に留まった。一方、チームメイトのアイザック・ハジャーはFP2で15番手に沈み、両者ともに首位から1.3秒以上遅れる結果となった。
フェルスタッペンはセッションを振り返り、マシンの挙動について次のように述べた。
「正直、あまり良くない。バランスもグリップも足りないし、FP1とFP2で真逆の挙動になったけど、どっちも良くない。どうしてこういう大きな問題を抱えているのかを理解するためにも、やるべきことが山積みだ。良い一日とは言えなかった」
走行中、フェルスタッペンは頻繁に発生する挙動の乱れと格闘し続けた。マシンをコース上に留めることさえ危うい場面もあった。FP1からFP2にかけて行われたセットアップ変更は、課題をアンダーステアからオーバーステアへと変えただけだった。
フェルスタッペンは「一つ直そうとすると別の問題が出てくる感じで、結局いいバランスが見つからない」と語り、解決の糸口が見えない現状に苛立ちを募らせた。
メキースは次のように述べ、ドライバーの悲観的なコメントは的確なものだと認めた。
「我々は大きく遅れており、かなりのパフォーマンスが不足している。ドライバーのコメントからもそれが伝わるだろう。これまでのところ、彼らが攻められるようなマシンを与えることができていない。我々の側で解決すべき根本的な問題がいくつもある状況だ」
アップグレードも出口は見えず
チームは今週末の鈴鹿に大規模なアップデートを持ち込んだ。改良型のサイドポッドに加え、エンジンカバーの改良やフロア形状の調整も行われた。FP1では気流を可視化するためのフロービズ(気流可視化用塗料)をマシンに塗布し、新パーツの効果検証に取り組んだ。
チーフエンジニアを務めるポール・モナハンは、今回のアップデートについて「幾何学的に大きな変更だ」としつつも、「それ自体は機能している」と語り、アップグレードに対する理解不足により一時的な混乱が生じている可能性に言及した。
メキーズによれば、マシンの不安定さは鈴鹿の象徴である第1セクターのS字など、中高速コーナーで顕著に現れているという。
「特に高速コーナーでの状態が悪いように見える。単なるバランスの問題だけではないと思う。おそらく、我々がまだ十分に引き出せていない、あるいは完全には理解できていない要素があるのだろう」と分析し、完全な解決には「数週間」を要する可能性もあると示唆した。
フェルスタッペンとハジャーはいずれも、開幕戦からハンドリングだけでなく信頼性にも足元をすくわれてきた。ハジャーはオーストラリアGPで5番手走行中にリタイアし、フェルスタッペンも中国GPでERS(エネルギー回生システム)の冷却トラブルによってレースを終えた。
こうした状況により、チームの獲得ポイントは現時点で12点にとどまり、コンストラクターズ選手権では辛うじて4位につけているものの、5位ハースとの差はわずか1ポイントに過ぎず、下剋上の瀬戸際に立たされている。
本拠地ミルトン・キーンズでは、2日目に向けて24時間体制でデータ分析が続けられると見られる。フェルスタッペンとハジャーは、マシンの競争力不足だけでなく信頼性にも不安を抱える中で、予選を迎えることになりそうだ。