
レッドブル、フェルスタッペンに謝罪「避ける術はなかった」 ”不可避のクラッシュ”を招いたリアの空力損失
予選Q3で発生したマックス・フェルスタッペンのクラッシュについて、レッドブルのローラン・メキーズ代表は「マックスに避ける術はなかった」と説明し、全面的にチーム側の責任を認めた。
フェルスタッペンは2026年F1第8戦オーストリアGP予選のQ3最初のアタックで、一時暫定ポールに立つ速さを見せたものの、最後のアタックの最中にターン9でクラッシュ。5番手に終わった。
この事故についてフェルスタッペンは、ターン9でステアリングを切った瞬間に突然リアを失い、修正する間もなかったと振り返りつつ、ターン6の進入時点ですでに挙動が大きく乱れる兆候があったと明かし、車体側に問題があった可能性を示唆していた。
クラッシュの原因「リアの空力喪失」
メキーズの発言は、フェルスタッペンの見解が正しかったことを裏付けるものだった。メキーズは、「この波乱の予選を終えて最も重要なのは、マックスが無事だったことだ」としたうえで、事故の原因を次のように説明した。
「彼はQ3最初のアタックで素晴らしい走りを見せ、最後のアタックもターン9でコントロールを失うまで非常に速かった」
「今回のクラッシュは非常に珍しいものだった。マシン後方の空力性能が失われたため、マックスに避ける術はなかった」
さらに、その責任は完全にチーム側にあると認めた。
「チームとして全面的に責任を負う。そしてマックスに謝罪したい」
なお、ターン9の直前にはストレートモード区間が設けられている。コーナー進入前にリアウイングが閉じていたことは映像から確認できているが、チームがリア側のダウンフォース喪失を事故原因としていることから、稼働フラップに何らかの不具合が発生した可能性も考えられる。
ただし、フェルスタッペンが異様な挙動があったと指摘したターン6は、ストレートモード区間との関連がない。
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レッドブル・リンク(F1オーストリアGP)のコースレイアウト図(2026年版)
決勝を見据えた「際どいギャンブル」
メキーズは、予選で採用した”リスキーな戦略”についても説明した。レッドブルは決勝を見据え、新品ソフトタイヤを3セットしか使わない方針を採用。Q2では中古タイヤ1セットのみで突破を狙った。
その結果、フェルスタッペンはノックアウト寸前にまで追い込まれたが、11番手ピエール・ガスリー(アルピーヌ)に対してわずか0.040秒でポジションを守りきり、10番手でQ3進出を果たした。
メキーズはこの判断について、「間違いなく際どかった」と認めつつ、「決勝に向けて戦略上の選択肢を広げるため、ある程度のリスクを取る必要があると判断した」と説明した。
アップグレードへの手応え、決勝への意気込み
一方で、今週末に投入した大規模アップグレードについては、十分な成果が得られたとの認識を示した。
「これほど大規模なアップグレードは、装着しただけですぐに性能を発揮するわけではない。本当の課題は、パッケージを理解し、最適な作動ウインドウを見極め、週末を通じてポテンシャルを最大化することにある」とメキーズは語る。
「まだ学習の途中ではあるが、今日は非常に励みになる第一歩になった。今回投入したパッケージによって、着実に前進したことを示すことができた」
さらに、今回のアップグレードは車体側だけでなくパワーユニット側をも含む大規模な開発の成果であったことを明かし、ファクトリーのスタッフに称賛の言葉を贈った。
決勝に向けては「またしても極めて暑いレースとなるが、このコンディションで我々がどのようなパフォーマンスを発揮するか、興味深いところだ」としたうえで、「全力を注いでいく」と誓った。
2026年F1オーストリアGP予選では、黄旗の遵守をめぐる物議を経てジョージ・ラッセル(メルセデス)がポールポジションを獲得。2番手にシャルル・ルクレール、3番手にルイス・ハミルトンと、その後方をフェラーリ勢が占める結果となった。
決勝レースは日本時間6月28日(日)22時にフォーメーションラップが開始され、1周4326mのレッドブル・リンクを71周する事でチャンピオンシップを争う。レースの模様はフジテレビNEXTで生配信・生中継される。