
ライバルとチーム代表が選ぶ「2025年F1のトップ10ドライバー」フェルスタッペンがDDOYで5連覇
2025年シーズンの激闘が幕を閉じ、F1が主催する毎年恒例の「ドライバーズ・ドライバー・オブ・ザ・イヤー(DDOY)」および「F1チーム代表が選ぶ2025年トップ10ドライバー」の結果が公表された。
ともに最多得票を得たのはマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)だった。一方、2025年のワールドチャンピオンに輝き、マクラーレンに17年ぶりの栄冠をもたらしたランド・ノリスは両投票とも2位にとどまり、王者と年間最高評価が一致しない結果となった。
Courtesy Of McLaren
ワールドチャンピオンに輝いたランド・ノリス(マクラーレン)をパルクフェルメで称えるマックス・フェルスタッペン(レッドブル)、2025年12月7日F1アブダビGP決勝レース(ヤス・マリーナ・サーキット)
ドライバーズ・ドライバー・オブ・ザ・イヤーとは?
8回目の開催を迎えたDDOYは、現役F1ドライバーがライバルたちの走りを独断で評価することにより決定される。自己投票は可能だが、多くのドライバーは自らを最上位に置かなかったとされる。
投票は匿名を条件に行われ、現行のF1ポイント方式で集計される。各人の1位は25点、10位は1点とし、合算によって総合順位が算出された。
角田裕毅(レッドブル)、ランス・ストロール(アストンマーチン)、ルイス・ハミルトン(フェラーリ)、そしてニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)を除く16名が参加した。
チーム代表投票も同様の方式で行われ、10チームの代表者が匿名で個人ランキングを提出した。フェラーリとレッドブル・レーシングを除く8チームが、主にチーム代表を中心に投票した。
チャンピオンシップはマシン性能に大きく左右されるが、DDOYとチーム代表投票は「ドライバーとしての純粋な実力」を測る一つの指標として、毎年高い関心を集めている。
4割のドライバーがフェルスタッペンに最高評価
Courtesy Of Red Bull Content Pool
予選後のパルクフェルメでポールポジション獲得を喜ぶマックス・フェルスタッペン(レッドブル・レーシング)、2025年12月6日(土) F1アブダビGP(ヤス・マリーナ・サーキット)
ミハエル・シューマッハに並ぶ史上最多タイの5連覇が期待されたフェルスタッペンだが、シーズン中盤までのマシン競争力不足が響き、初戴冠のノリスにわずか2点差で敗れた。それでも両投票で年間最高評価に選ばれ、ドライバー投票では5年連続受賞となった。
フェルスタッペンは最終9戦で6勝を挙げる圧倒的な終盤戦を披露した。8月のオランダGP終了時点では首位から104点差を背負っていたが、最終戦までに2点差へと詰め寄った。
この驚異的な追い上げが、他のドライバーやチーム代表の記憶に強く残ったとみられる。ドライバー投票では6名がフェルスタッペンを1位と評価。ノリスの初タイトル以上に終盤の走りを高く評価する声が多かったようだ。
割れた3位以下のランキング
Courtesy Of Mercedes-Benz Grand Prix Ltd.
表彰台に立つ2位オスカー・ピアストリ(マクラーレン)と優勝したジョージ・ラッセル(メルセデス)、2024年6月30日F1オーストリアGP決勝レース
3位以下は、DDOYとチーム代表投票とで順位が異なる結果となった。ドライバー投票の3位はジョージ・ラッセル(メルセデス)で、チーム代表投票では4位だった。
オスカー・ピアストリ(マクラーレン)はドライバー投票で4位、チーム代表投票で3位に入った。中盤まではタイトル争いの本命と見られ、長くチャンピオンシップをリードしたものの、秋以降に調子を落として後退した。
シャルル・ルクレール(フェラーリ)はドライバー投票で5位、チーム代表投票で7位だった。フェラーリは苦しいシーズンを過ごし、コンストラクターズ選手権4位に終わった。
カルロス・サインツ(ウィリアムズ)は両投票で6位と同順位だった。移籍初年度ということで今シーズンは厳しい立ち上がりとなったが、後半に2度の表彰台を獲得。その奮闘が評価される形となった。
投票結果――トップ10ドライバー
| 順位 | ドライバー投票 | チーム代表投票 |
|---|---|---|
| 1 | フェルスタッペン | フェルスタッペン |
| 2 | ノリス | ノリス |
| 3 | ラッセル | ピアストリ |
| 4 | ピアストリ | ラッセル |
| 5 | ルクレール | アロンソ |
| 6 | サインツ | サインツ |
| 7 | アロンソ | ルクレール |
| 8 | アルボン | ベアマン |
| 9 | ベアマン | ハジャー |
| 10 | ハジャー | ヒュルケンベルグ |
世代交代の兆しか、3名の新顔と2名のルーキー
Courtesy Of Haas
チームのホスピタリティで寛ぐオリバー・ベアマン(ハース)、2025年7月3日F1イギリスGPメディアデー
ドライバー投票での新規選出は3名で、自己最高のシーズンを送ったアレックス・アルボン(ウィリアムズ)が8位、オリバー・ベアマン(ハース)が9位、そしてアイザック・ハジャー(レーシング・ブルズ)が10位に入った。
新人のベアマンはメキシコでの4位を含む5戦連続入賞を果たした。ハジャーはルーキーイヤーながらも、オランダGPで早くも初表彰台を獲得した。チーム代表投票ではベアマンが8位、ハジャーが9位。将来性の高さを示す結果と言える。
10位には、キャリア通算239戦目で初表彰台を獲得したヒュルケンベルグが入った。長年F1で戦い続けてきたベテランへの敬意が感じられる選出となった。
一方、フェラーリ移籍初年度を戦った7度の世界王者ルイス・ハミルトンは、このランキング開始以来初めてトップ10圏外となった。世代交代を予感させる結果と言える。
アロンソの存在感、ガスリーの健闘
Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited
FP2セッションに向けてガレージ入りするフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)、2025年8月1日(金) F1ハンガリーGP(ハンガロリンク)
フェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)は、ドライバー投票で7位、チーム代表投票で5位と評価された。アストンはコンストラクターズ選手権7位と低迷。非力なマシンでの走りが評価された。44歳を迎えてなお、高い評価を維持している事実は驚異的と言える。
ピエール・ガスリー(アルピーヌ)は僅差でトップ10入りを逃した。アルピーヌはコンストラクターズ選手権最下位に沈み、A525はグリッド上で最も遅いマシンとされるが、それでもガスリーはQ3進出10回を記録した。