赤旗中断中に話をするレッドブルのセルジオ・ペレスとマックス・フェルスタッペン、2023年4月2日F1オーストラリアGP決勝レース
Courtesy Of Red Bull Content Pool

フェルスタッペンとペレス「危険」招いたFIAの”スタンディング決定”を批判…劇的結末のF1オーストラリア

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レッドブルのマックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレスは、3度に渡るスタンディングでレースが再開され、最終的にセーフティーカー先導下で終了したF1オーストラリアGPを経て、国際自動車連盟(FIA)を批判した。

最終盤の2周のスプリント勝負に関して、この日の勝利でランキングリーダーとしての座を更に固めたオランダ人ドライバーは、レースコントールがローリングではなくスタンディングでの再スタートを決定したがために複数の多重事故が生まれ、4台がチェッカー目前に姿を消す事になったとの考えを示した。

レース後の記者会見の中でフェルスタッペンは「セーフティーカーを使ってローリングスタートをしていれば、こんなシャントは起こらず普通にフィニッシュできていたと思う」と述べ、パレードフィニッシュをもたらした赤旗は本来、適切な判断を下していれば不要だったと主張した。

「彼ら(FIA)は、1日の終わりに自ら問題を作り出したんだ」

アルバート・パークでの58周のレースは3回(レース後を含めると4回)に渡って赤旗が振られ、8台がリタイヤを喫し、リザルトを巡って意義が申し立てられるという近年、類を見ない大混乱のレースとなった。

特にラスト2周での赤旗からのリスタートではターン1~3で複数台が絡む多重事故が発生。ランス・ストロールとペレスはコース外に飛び出し、エステバン・オコンとピエール・ガスリーは同士討ちに、ニック・デ・フリースはローガン・サージェントと、フェルナンド・アロンソはカルロス・サインツと接触した。

リタイヤが続出した事もあり、ペレスはピットレーンスタートからの5位入賞という大逆転を飾ったが、日没を前に視界が悪化し路面が冷えていく中、スタンディングという危険な状況を生み出しかねないアプローチを選んだFIAを批判した。

33歳のベテランドライバーは「本当に危険だった。ウォームアップもそうだけど、(日差しのせいで)何も見えなかった」と語った。

「もう、この手のコンディションでレースをすることなんてできない。いつか、重大な事故が起こるだろう。何も見えないんだ。最後の3周は兎に角、視界が悪かった」

なお、自身のレース展開については、予選を経てパルクフェルメ違反を犯してまで変更したセットアップが「役に立った」とした上で、この日はハードタイヤを履くライバルのデグが低かったため終盤に向けては「なかなか前進できなかった」と少し後悔の念をのぞかせつつも、「5位でファステストラップも獲得できたし満足だ」と付け加えた。


4月2日(日)にアルバート・パーク・サーキットで行われた2023年F1第3戦オーストラリアGP決勝レースでは3回に渡って赤旗が振られ8台がリタイヤするという大混乱のレースとなり、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がポール・トゥ・ウインを飾る結果となった。

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