マックス・フェルスタッペンの隣でガッツポーズを取るレッドブル・ホンダのセルジオ・ペレス、2021年10月24日F1アメリカGP表彰台セレモニーにて
Courtesy Of Red Bull Content Pool

「覚醒しつつある」ペレス、レッドブルとフェルスタッペン王座獲得の命運を握るか

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レッドブル・ホンダのクリスチャン・ホーナー代表は、移籍後17戦を経たセルジオ・ペレスが遂に自分なりの”フォーム”を見つけ覚醒しつつあり、更に激しいタイトル争いが予想されるシーズン終盤戦に向けて決定的な役割を担うと考えている。

サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)を舞台として行われたF1アメリカGPでペレスは、週末を通してチームメイトのマックス・フェルスタッペンと遜色ないペースを見せつけ、予選ではキャリア初のポールポジションを予感させる見事な走りを披露した。

サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)のバックストレートを3番手で通過するレッドブル・ホンダのセルジオ・ペレス、2021年10月24日F1アメリカGP決勝レースにてCourtesy Of Red Bull Content Pool

サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)のバックストレートを3番手で通過するレッドブル・ホンダのセルジオ・ペレス、2021年10月24日F1アメリカGP決勝レースにて

路面温度が40度にまで達する過酷なレースでは、ドリンクシステムが機能せず1周目から水分が補給できない「キャリアの中で最も厳しく長い」戦いを強いられるも、ルイス・ハミルトン(メルセデス)に離されず背後を走る事でチームメイトのアンダーカットを成功に導いて優勝をお膳立てすると共に、前戦トルコGPに続く2戦連続の表彰台に上がった。

ミルトンキーンズのチームが連続W表彰台を獲得したのは、2017年のマレーシアGPと日本GPでフェルスタッペンとダニエル・リカルドがポディウムに上がって以来、実に4年ぶりの事だった。

ホーナーはペレスが遂に不慣れなチームとマシンを自分なりのものにしつつあると感じており、12点差でのドライバーズタイトルのリードを守り抜き、23点差のコンストラクターズ選手権争いを逆転していく上で今後決定的な役割を果たすだろうと考えている。

「チェコはドリンクシステムがない中でのタフなレースを強いられたが、またもファンタスティックにレースをマネージして驚異的な走りを見せてくれた。2戦連続での表彰台を手にして自信を深めているのが分かる」とホーナーは語る。

「ホームレース(次戦メキシコGP)が控えている状況にあって彼は自分のフォームを見つけつつある。シーズンのこの段階にあって、これは我々にとって命運を左右する重要なポイントだ」

「チームにとって何と信じられないような勝利とダブル表彰台だろうか!2013年以来となるアメリカGPでの優勝を、このような形で達成できるとはね」

メカニカルトラブルやインシデントを考慮しなければ、残り5戦もフェルスタッペンとハミルトンが激しい優勝争いを繰り広げる事だろう。

この場合、例えフェルスタッペンが勝ってもハミルトンとの差は1レースあたり最大7ポイント(ファステストラップ含む)しか開かないが、ペレスがハミルトンを上回り2位に入れば最大10ポイントに膨れ上がる。ペレスに対するチームの期待は想像に難くない。

一方のフェルスタッペンも見事なレースを戦った。

19周を重ねた第2スティント用ハードタイヤの摩耗が限界にまで達していたため、チームは同じくハードを投じた最終スティントの27周を不安視していたが、フェルスタッペンは絶妙なペース配分とタイヤマネジメントを披露し、最後までハミルトンにDRS圏内への進入を許さなかった。

ホーナーは「レース序盤はミディアムでのペースがかなり良く、マックスはルイスにプレッシャーをかけていったが、レース終盤に強いルイスがロングスティントを走ってアドバンテージを得ようとしている事は明らかだった。だからこそ我々はトラックポジションを優先した」と語る。

「マックスはポジションを守りながら絶妙にレースをコントロールしていた。特にハードタイヤでの最終スティントではタイヤをしっかりと温存して最後までレースをリードしてみせた」

「シーズンも5戦を残すばかりとなった。メルセデスが有利なレースもあれば我々が優位なレースもあるだろう。残りのシーズンは本当にタイトな争いになるはずだ」

エルマノス・ロドリゲス・サーキットを舞台とする次戦メキシコGPは11月6日のフリー走行1で幕を開ける。

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