2021年10月23日のF1アメリカGP予選を1-3で終え、肩を並べて写真撮影に応じるレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレス
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ホンダの最前列独占を阻んだ雨、ペレスの初ポールを確信していたレッドブル

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レッドブル・ホンダのクリスチャン・ホーナー代表は、10月24日のF1アメリカGP公式Q3最終盤の雨がなければ、セルジオ・ペレスがキャリア10年目にして初のポールポジションを獲得していたと考えている。

多くのメキシコ人ファンがサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)に詰めかける中、ペレスはQ3での1回目のランを終えて暫定ポールに立った。会場からは大歓声が湧き上がった。

だが、最後のフライングラップに際してコースの一部に小雨が落ち始めた。結局、真っ先にコースに入っていったルイス・ハミルトン(メルセデス)がゲインしペレスは後退。更に、同じ難しい状況ながらもチームメイトのマックス・フェルスタッペンが自己ベストを更新した事で、0.244秒遅れの3番手に甘んじた。

恐らく雨の影響だろう。ペレスはグリップを失いながらも最終アタックで僅かに自己ベストを上回ったが、最終セクターのタイムは1回目の30.644秒に対し、2回目は30.803秒と大きく遅れた。

予選を振り返ったホーナーは「今週末のチェコは絶好調だ!私は彼が初のポールポジションを獲得すると思っていたが、コース上に雨が落ち始めた。(最終アタックの際に)最後にコースに出ていった事は助けにならなかった」と語った。

ペレス自身も「かなり接近していたけど、残念ながら最終ラップは全体を通してあまり良くなく、最終セクターで雨の影響を強く受けグリップを失ってしまった」と悔しがった。

「まだ改善できる余地がある事は分かっていたから今日こそは!って思ってたんだけど、残念ながら肝心なところで全てをまとめ上げる事ができなかった」

最後の数分間の降雨がなければホンダがフロントローを独占していた可能性は高い。とは言え重要なのはレースリザルト。奇数グリッドからのスタートはペレスにとってプラスとなり得る。

「それでも僕らは良い位置にいると思っているし、明日は凄く長いレースになるだろう。それにタイヤのデグラデーションもかなり酷くなる事が予想される。楽しみにしてるよ!」とペレスは語った。

フェルスタッペンもまた、雨の影響を被ったが、見事な走りで自己ベストを大きく上乗せしてみせた。

「最終ラップの特に最終セクターで霧雨のような雨に見舞われてしまってね」とフェルスタッペン。

「ラップタイムを維持できるか不安だったけど最終的には問題なく、チームとして1-3と、本当に力強いパフォーマンスを示せたと思う」

なお4番手につけたバルテリ・ボッタスは6基目のICE(内燃エンジン)投入によって5グリッド降格ペナルティを受けるため、レッドブル・ホンダはチャンピオンシップ争いのライバル、ハミルトンに対して2対1の布陣で決勝レースに臨む事になる。

2021年 F1アメリカグランプリ決勝レースは、日本時間10月25日(月)4時にスタート。1周5516mのサーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)を56周する事でチャンピオンシップを争う。

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