F1アメリカGPのトップ3会見に出席した優勝キミ・ライコネン、2018年10月21日
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ライコネン、再び表彰台の頂点へ「まだ優勝に足る速さがある事を証明できて嬉しい」

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113レース2044日ぶり、2009年のF1ベルギーGP以来となるフェラーリでの勝利を飾ったキミ・ライコネンは「まだ優勝に足る速さがある事を証明できて嬉しい」と述べ、久しぶりの勝利に酔いしれた。

グリッド随一のポーカーフェイスは、普段から何処となく仏頂面で、笑顔を見せる事はほどんどない。アイスマンと呼ばれるフィンランド人は、オースティンでのレースを終えてヘルメットを脱ぎ、マーティン・ブランドルから感想を求められると、屈託のない笑顔を見せた。こんな笑みを浮かべるライコネンを最後に見たのはいつのことだっただろう。

ミハエル・シューマッハに食らいつく若造。ライコネンのイメージと言えば、マクラーレン時代にひときわ輝く走りを見せていたあの頃を思い出すが、そんな彼も先日39歳の誕生日を迎え、自らが歩んできた人生の半分にも満たない若手を相手に奮闘する最年長となった。

フェラーリでのレースは今年限り。来年は中堅ザウバーへの移籍が決定しているため、ライコネンが表彰台の頂上に登れるチャンスは後僅か。次のメキシコでもライコネンの笑顔を見てみたい。

「僕は些か年を取ったかもしれないけど、そんなに悪いわけじゃない。あと数年はF1でレースをするつもりだし、今を楽しんでる」

全力で戦えた事が嬉しかった

キミ・ライコネン決勝: 1位, グリッド: 2番手

レースに勝てて本当に良い気分だよ。当然だよね。まだ優勝できる事を皆に証明できて嬉しい。勝利のために、チャンピオンシップを獲るために僕はここにいるんだ。僕らにとってだけでなく、見守ってくれた皆にとってもエキサイティングなレースになったんじゃないかな。

僕らは今週末、本当に堅実だった。僕には自信があったし、ココ最近は厳しいレースが続いていただけに、今日の結果には心から満足している。ライバルと戦えるだけのスピードがあり、全力でバトルした。その事が嬉しかった。今週末の僕らには、求めていたクルマがあったんだ。

スタートが決定的な役割を担う事になった。レース序盤には速さがあり、僕はタイヤの面倒を見つつ燃料をセーブしようと頑張っていた。メルセデスがピットに入り新しいタイヤでコースに戻ってきてからは、タイヤマネジメントではなく、彼らを後ろに止める事が僕のターゲットになった。

もしハミルトンが僕らの前でコースに復帰していたとしたら、結末は別の形になっていたかもしれないね。僕らにはまだ両方のチャンピオンシップの可能性が残っており、そのために戦い続ける。この後はすぐにメキシコに飛んで次のレースに備えるよ。できる限りベストを尽くしてチームにとって素晴らしい結果が得られることを祈ってる。最後まで戦い続けるよ。


2位はレッドブル・レーシングのマックス・フェルスタッペン。3位表彰台にはメルセデスのルイス・ハミルトンが滑り込んだ。セバスチャン・ベッテルが4位に入った事で、ドライバーズタイトルは日本時間29日早朝に開催される次戦F1メキシコGPに持ち越しとなった。

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