角田裕毅「前進できるとかなり楽観視」F1イギリスGPで空力”大幅”アップグレードへ
アルファタウリ「AT04」に”大幅”な空力アップグレードが施される予定であるとして角田裕毅は、2023年FIA-F1世界選手権第11戦イギリスGPに向けて「前進できるとかなり楽観視しています」と語った。
イギリスにはオックスフォードシャー北東部の街、ビスターにアルファタウリの空力拠点が置かれている。他の多くのチーム同様、アルファタウリもF1の生まれ故郷であるシルバーストン・サーキットでの週末に新たな開発物を投入する。
週末に先立ち角田裕毅は「今回のラウンドではエアロを大幅にアップグレードする予定なので、一歩前進できるとかなり楽観視しています」と語った。
「求められる要素という点で、シルバーストンに最適なクルマはオーストリアでのそれと比べて、幾つかの点でかなり似ています。ドラッグが少なく、それでいて十分なダウンフォースが必要です」
シルバーストンは伝統にタイヤに厳しく、高速で流れるようなレイアウトは高いレベルの空力性能を要求する。また、旧飛行場という立地もあって風が強く、風向きが頻繁に変化。マシンバランスに大きな影響を与え、挙動を乱れさせる。
前戦オーストリアGPではスプリントフォーマットの採用により週末のプラクティスが僅か60分と限られたが、イギリスでは再び通常のタイムスケジュールが採用される。
「通常の形式に戻るため、時間をかけて徹底的にアップデートをテストすることができます。このレースは今後のシーズンに向けて何が期待できるかという点でも重要なので、テストの時間が増えるのは良いことです」と角田裕毅は付け加えた。
アルファタウリは前戦オーストリアGPにもアップグレードを持ち込んだ。局所的な空力強化を狙った改良型リアウィングとビームウイング、そしてコース特性に合わせた冷却ルーバーだ。ただ結果としてはニック・デ・フリース共々、無得点と、厳しい結果に終わった。
F1デビューイヤーにホンダ勢として唯一の入賞を飾るなど、シルバーストン・サーキットは角田裕毅にとって思い入れのある場所のようだ。
「本当にクールで歴史があり、走っていて凄く楽しいので、ここのコースは本当に気に入っています」と角田裕毅は語る。
「数年前にF2のスプリントレースで優勝していますし、フィーチャーレースでも表彰台に上がった良い思い出があります」
「それにイギリスはモータースポーツにとって特別な国ですし、F1にとっても本当に重要な国です。週末の雰囲気が凄く独特なのも理解できます」
2022年大会では、ポールポジションからスタートしたカルロス・サインツ(フェラーリ)がキャリア通算150戦(エントリー151戦)の節目を初優勝で飾った。
F1イギリスGPは日本時間7月7日(金)20時30分からのフリー走行1で幕を開ける。予選と決勝を含めた全セッションはDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。