ウィリアムズ、再び輝きトップ3!ルクレール無走行…改良アルファタウリは下位 / F1イギリスGP《FP2》結果とダイジェスト

シルバーストン・サーキットで800戦記念カラーのウィリアムズFW45をドライブするアレックス・アルボン、2023年7月7日F1イギリスGP FP2Courtesy Of Williams

2023年F1第11戦イギリスGP金曜2回目のフリー走行が現地7月7日に行われ、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)が1分28秒078を記録。FP1に続いてベンチマークを刻み、初日をトップで締め括った。角田裕毅(アルファタウリ)は18番手という結果だった。

サポートレースのFIA-F2選手権で赤旗中断があり、バリアの修復とコース清掃のために予選・決勝と同時刻帯のプラクティス2は開始時刻が5分遅れ、気温26℃、路面42℃のドライコンディションでスタートした。

雨や雷雨が予想される2日目を前に、FP1同様、多くが精力的に周回を重ねたが、シャルル・ルクレール(フェラーリ)は電気系統のトラブルに見舞われ、一度もコースに出る事なく60分間を終えた。

リザルトとしてはフェルスタッペンが初日2回のプラクティスを連取した形だが、後続との差は接近した。スクーデリアのプログラムを一手に引き受ける事となったカルロス・サインツはポイントリーダーに僅か0.022秒差の2番手を刻み、レーストリムにおいても印象的なペースを見せた。

それ以上にパドックに感銘を与えたのはウィリアムズだった。2台のRB19に迫るタイムを記録したオープニング・セッションに続き、アレックス・アルボンはトップに0.218秒差と、再びトップ3に名前を刻み、セルジオ・ペレス(レッドブル)を4番手に退けた。

同じく800戦記念のFW45を駆るローガン・サージェントも5番手と、ウィリアムズのシングルラップは強力に見えるが、ロングランペースに関しては課題が多そうだ。

ウィリアムズ、レッドブルに迫る速さの理由

Courtesy Of Williams

ユニオンジャックとチーム創設年の「1977」が描かれた800戦記念仕様のウィリアムズFW45のエンジンカバー周り、2023年7月7日F1イギリスGP

誰よりも多くの開発パーツを持ち込んだアルファタウリはパッケージの理解が至らなかったようでパフォーマンスを引き出しきれず、角田裕毅が18番手、ニック・デ・フリースは最下位19番手に終わった。

チーフ・レースエンジニアを務めるジョナサン・エドルズは「我々は今回、フロア、ボディワーク、リアウイング、リアブレーキダクトから成る新しいエアロパッケージを持ち込んだ。今日の焦点はこれに関連するパフォーマンスと特性を理解することだった」と語った。

なおデ・フリースはセッション終盤、突如として右フロントのパンクに見舞われるシーンがあった。ピレリは今回、満を持して構造を強化した新型タイヤを投じた。シルバーストンは左フロントにきついサーキットだ。

アルファタウリが奮わなかった理由

Courtesy Of Red Bull Content Pool

アルファタウリAT04でシルバーストン・サーキットを走行する角田裕毅、2023年7月7日F1イギリスGP FP2

本拠がシルバーストン・サーキットに隣接する地元アストンマーチン勢は、左のミラーの破損と左手に石がぶつかるトラブルに見舞われながらもランス・ストロールが6番手をマーク。フェルナンド・アロンソは左フロントにデブリが挟まったようでピットインを指示される場面があったが、それでも10番手を刻んだ。

デグラデーションに深刻な課題を抱えているハースはニコ・ヒュルケンベルグが俊足ぶりを発揮。ピエール・ガスリー(アルピーヌ)を0.009秒差で8番手に退け、堂々の7番手でクルマを降りた。

この日初めてアップグレード版のマクラーレンMCL60をドライブしたオスカー・ピアストリは、チームメイトのランド・ノリスが14番手に留まる中、コンマ3秒速い9番手タイムを残した。

FP1とは異なりソフトタイヤを装着したものの、メルセデス勢はトップ10に入れず、ジョージ・ラッセルが周冠宇(アルファロメオ)に続く12番手、グリップ不足を訴えストウ出口で飛び出したルイス・ハミルトンが15番手という結果となった。

3回目のフリー走行は、日本時間7月8日(土)19時30分から1時間の日程で開催される。セッションの模様はDAZNフジテレビNEXTで生配信・生中継される。

2023年F1第11戦イギリスGPフリー走行2(FP2)リザルト

Pos No Driver Team Time Gap Laps
1 1 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダRBPT 1:28.078 27
2 55 カルロス・サインツ フェラーリ 1:28.100 +0.022 29
3 23 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 1:28.296 +0.218 30
4 11 セルジオ・ペレス レッドブル・ホンダRBPT 1:28.342 +0.264 30
5 2 ローガン・サージェント ウィリアムズ・メルセデス 1:28.766 +0.688 29
6 18 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 1:28.866 +0.788 30
7 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ハース・フェラーリ 1:28.880 +0.802 28
8 10 ピエール・ガスリー アルピーヌ・ルノー 1:28.889 +0.811 27
9 81 オスカー・ピアストリ マクラーレン・メルセデス 1:28.926 +0.848 29
10 14 フェルナンド・アロンソ アストンマーチン・メルセデス 1:29.134 +1.056 26
11 24 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 1:29.225 +1.147 28
12 63 ジョージ・ラッセル メルセデス 1:29.238 +1.160 25
13 31 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 1:29.242 +1.164 24
14 4 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 1:29.260 +1.182 24
15 44 ルイス・ハミルトン メルセデス 1:29.283 +1.205 24
16 77 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 1:29.378 +1.300 28
17 20 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 1:29.439 +1.361 20
18 22 角田裕毅 アルファタウリ・ホンダRBPT 1:29.483 +1.405 25
19 21 ニック・デ・フリース アルファタウリ・ホンダRBPT 1:29.571 +1.493 29
20 27 ニコ・ヒュルケンベルグ ハース・フェラーリ 1:16.369 +2.651 11

コンディション

天気晴れ
気温26℃
路面温度42℃

セッション概要

グランプリ名 F1イギリスGP
セッション種別 フリー走行2
セッション開始日時

サーキット

名称 シルバーストン・サーキット
設立 1947年
全長 5891m
コーナー数 18
周回方向 時計回り

F1イギリスGP特集

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