ペレスとハミルトン、口を揃えて「あんなの久しぶり!」ジュニア時代以来?の極上バトルに感激
セルジオ・ペレス(レッドブル)とルイス・ハミルトン(メルセデス)は口を揃えて「あんな良いバトルは久しぶり!」と述べ、F1イギリスGPでの最終盤の壮絶なバトルに感激した様子を見せた。
ペレスは事実上の1周目に、ターン4でシャルル・ルクレール(フェラーリ)と接触。開始早々に最後尾にまで転落する「最悪の事態」に見舞われたものの、ルクレール及びハミルトンとの極上の超接近戦を制して大逆転の2位表彰台に上がった。
スタート直後のターン1で発生した多重クラッシュによる赤旗中断を経て、ペレスはウェエリントン・ストレートへと向かう手前のヘアピン、ターン4でイン側のルクレールと接触。フロントウイングを破損したため、余計なピットストップを強いられた。
「不運だったよ。1周目のシャルルとの一件は」とペレスは振り返った。
「3台が並ぶスペースはあまりなく、残念なことに僕は最悪の事態に陥ってしまった。フロントウイングにダメージを負ってね」
「チームが言うには今シーズンのマシンの場合はそれほど影響ないって事だったんだけど、僕的にはフロントエンドが失われたような感じだった。それでピットインせざるを得なくなり、基本的には最後尾まで落ちたんだ」
「その後は1周ごとに挽回していった。ミディアムタイヤは良く持ちこたえてくれた。そしたら幸運にも最後にセーフティカーが出てきて、表彰台を狙うのに絶好のチャンスが訪れた」
ペレスは結局、第2スティントをミディアムで34周を重ねる事となった。本レースの最長スティントだった。ハードタイヤの最長スティント(ルクレール)でさえ27周だった。
「スティントの終盤は流石に厳しかったよ。でもペースを維持しながら、少しでもウインドウを広げろうと頑張ったんだ。バトルしていたフェルナンド(アロンソ)とランド(ノリス)に対してね」
「そうこうしていたらセーフティカーが出てきて、4番手にいた僕らに絶好のチャンスが巡ってきたというわけ」
SCはペレスにとっての絶好のチャンスだけでなく、F1史上稀に見るハイレベルな2位争いをも呼び込んだ。これも今季導入のグランドエフェクトカーの賜物だろう。
「最終盤のラップは壮絶だった。ジュニアシリーズを思い出すよ。ほら、全車が接近してレースをする感じ。本当に楽しかった」とペレスは振り返った。
「ルイスと素晴らしいバトルができた。あんな良いバトルは久しぶりだった。迎え撃つ準備はできていた。シャルルとのバトルもね。彼はかなりアグレッシブだったけどフェアだったし、きっとファンも楽しんでくれた事と思う」
ハミルトンも「間違いなくね!」と述べ、チェコとのバトルを堪能したと認めた。
「カート時代を彷彿とさせるものだった。あれがベストなF1だと思う。ああいう風に1周、1周、追いかけ、そしてバトルできたという事実は、今の僕らが追い求めている方向性(が正しい事を)を証明していると思う」
「バトルに加われた事に兎に角、感謝するよ。あんなバトルをしたのは久しぶりだったからね!」
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レッドブルリンクを舞台とする次戦オーストラリアGPは7月8日(金)のフリー走行1で幕を開ける。