ピットレーンに立つスクーデリア・アルファタウリの角田裕毅、2022年2月15日にミサノ・サーキットで行われた新車「AT03」のシェイクダウンにて (2)
Courtesy Of Red Bull Content Pool

角田裕毅「レベルアップした自分を見せたい」”大嫌い”なトレーニングに取り組みフィジカル4割増

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F1バーレーンテストの開幕を翌日に控え、アルファタウリの角田裕毅は2年目のF1に向けたオフシーズン中に、首に重点を置いた身体的トレーニングに取り組み、フィジカルレベルの4割増を達成したと明かした。

曰く、昨シーズンは殆どのレースで首に疲労感を感じたとの事で、「レベルアップした自分を見せたい」との思いと共に、パフォーマンスを上げるためにも「大嫌い」なトレーニングに励んだのだという。

角田裕毅は3月9日に現地バーレーンで会見に応じ「集中して取り組んだのはもちろん、首のトレーニングで、去年は特にレース中に殆どのコースで(Gフォースによる)首の疲れを感じたので、それを克服するために首のトレーニングに取り組みました」と語った。

「また首だけではなく、やっぱり体力面全般だったり、心拍系ですね。あとは足、腕。あらゆる部分で去年よりレベルアップできるよう、殆どをトレーニングに費やしました」

「トレーナーも僕のイタリアの家に二週間ぐらい泊まり込みで。本当に毎日をトレーニングしていました」

角田裕毅を含むレッドブル・アスリートは毎年、オーストリアにあるレッドブル・アスリート・パフォーマンス・センター(APC)でトレーニングとテストに取り組み、血液や身長、体重、体脂肪率などの様々な項目を測定する。

角田裕毅はトレーニングの成果として、昨年と比べてフィジカルレベルが3~4割向上したと明かした。

「全体的に上がっていたのですが、特に首とか自分が集中してトレーニングした部位に関しては、2倍というか、40%とか30%位、大きくレベルアップできたので、とても良いオフシーズンになりました」

角田裕毅が「大嫌い」なトレーニングに取り組み続けたのは、考え方の変化があったためだ。

「トレーニングは今でも嫌いです。大嫌いですね」と角田裕毅は笑う。

「でも、去年フィジカル面が弱点だと感じましたし、レースに必要なことですし、今年は特に今まで以上にトレーニングに取り組んだ事もあり少し考え方が変わってきて、自分からトレーニングがしたいとトレーナーに伝えるなど、やる気が湧いてくるようになりました」

「今もやりたくはないですし、嫌いは嫌いなんですけど、できれば2022シーズンで良いスタートを切りたいですし、去年と比べて更にレベルアップした自分を皆さんにお見せしたいですし、自分でも良いパフォーマンスがしたいので、それに向けて準備しているという感じです」

なおメンタル面に関してはその必要性をあまり感じていないとの事で、特にメンタルトレーニングには取り組んでいないそうだ。

角田裕毅は昨年のアブダビGPを終えて日本に一時帰国。パンデミックの影響で自主隔離を強いられた事もあり、都合1週間程度しか自由に外出する機会がなかったそうだが、「生意気」にも東京で自身が好きな”蟹しゃぶ”を食べに行き、束の間の休息を楽しんだ。

スクーデリア・アルファタウリは本日10日(木)より始まるバーレーンテスト初日にピエール・ガスリーを起用。角田裕毅は2日目全日と最終3日目の午後のセッションでAT03のステアリングを握る。