神の悪戯か?F1トスカーナGP予選、1997年ヘレスを彷彿とさせる3台全くの同一タイム
神の悪戯か? それとも拮抗したパフォーマンスの現れか? スクーデリア・フェラーリの1000回目のグランプリ出走の記念的マイルストーンとなるF1トスカーナGP予選Q2で、3台のマシンが1000分の1秒単位まで全くの同一タイムを記録する一幕があった。
初開催のムジェロ・サーキットを舞台に、5台が脱落し、残る15台のマシンで競われた予選Q2。まずは1セット目のタイヤでアルファタウリ・ホンダのダニール・クビアトが1分16秒853の暫定11番手タイムを記録。すると、その10数秒後に今度はマクラーレンのカルロス・サインツが同一タイムを刻んだ。
1セット目のシーケンスが終わり、各車一旦ピットへと戻り、2回目のアタックに備えてタイヤを交換。新品ソフトに履き替えて再びコースに出たアルファロメオのキミ・ライコネンが、全セクターで自己ベストをつなぎ、まさかの1分16秒853を記録。11番手から13番手に0.000秒差で2台が連なる珍しい状況が発生した。
ただしその後、サインツがラップタイムを更新して10番手に浮上したため、Q2の記録上は12番手と13番手につけたクビアトとライコネンのみが同一タイムとなった。3台が同一タイムに並んだのは僅か27秒間だった。
3台のマシンが同一タイムを刻んだ予選と言えば、ヘレス・サーキットで開催された1997年の最終ヨーロッパGPが記憶に新しい。この時の予選では、まずはジャック・ビルヌーブが1分21秒072を記録。すると続いてミハエル・シューマッハとハインツ=ハラルド・フレンツェンが全くの同タイムをマークした。