晴天に恵まれた2019年のF1F1日本GP決勝レース、鈴鹿サーキットのS字区間にて
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開催、それとも中止? 鈴鹿F1日本GP、タイムリミットは8月10日か

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シンガポールGPとカナダGP、そしてオーストラリアGPの中止決定を受け、シーズン後半のカレンダー再編を巡って今最も注目されているのが鈴鹿サーキットでのF1日本GPだが、キャンセルか開催かの決断のタイムリミットは8月10日となるようだ。

国民性や島国という地理的優位性もあり、感染者数の増加を抑えられていたパンデミック元年に政府はあぐらをかき、ワクチン開発に予算を投じず、更には確保という点でも必要な成果を挙げられなかった。

こうしたツケは未だマスク着用が常態化する日常生活においては勿論だが、モータースポーツにおいては9月24日のFIA世界耐久選手権(WEC) 富士6時間耐久レースや、10月3日のロードレース世界選手権(MotoGP)日本グランプリの中止といった形で表れている。

鈴鹿サーキットは混乱を避けるべく、F1日本GPの各種チケットの詳細を未だ明らかにしていない。現時点では7月末までに告知するとしているが、場合によっては更に10日間ほどアナウンスが延期される事になるかもしれない。

独auto motor und sportによると主催者である鈴鹿サーキットを運営する株式会社モビリティランドは、各チームの物流上の観点から8月10日までに開催か続行かの最終決断を迫られているという。

開催の要となるのは入国許可だ。法務大臣は当分の間、一定の国・地域に滞在歴がある外国人等について”特段の事情”がない限り日本への上陸を拒否するとしており、グランプリ開催のためには少なくとも1000人以上に及ぶF1サーカス団の入国許可が欠かせない。

なおF1は日本グランプリが中止となった場合に備えて、サーキット・オブ・ジ・アメリカズ(COTA)での開催が予定されているF1アメリカGPをダブルヘッダー化して、メキシコを含むフライアウェイ3連戦によってその穴を埋める事を計画している。

この後にはサンパウロでのブラジルGPが続くが、ヨーロッパの多くの国々においては同国からの帰国者に14日間の隔離措置を義務付けている。そこでF1はブラジルを1週間前の11月14日に変更した上で、11月21日に中東を舞台とした追加のグランプリを検討している。

伝えられるところによると、サウジアラビア及びアブダビへと続く湾岸地域での3グランプリ目には、昨年のようにアウタートラックを使ったバーレーンでの2戦目、あるいはロードレース世界選手権(MotoGP)の開催で知られるロサイル・インターナショナル・サーキットが取り沙汰されているようだ。

カタールのドーハに位置する1周5.4 kmのこのコースはF1開催要件であるFIAグレード1規格を取得している。

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