アロンソ「一夜にしてグリッド先頭に返り咲く銀の弾丸は存在しない」風呂敷を畳む
第5戦F1スペインGPを直前に控え、マクラーレンのフェルナンド・アロンソは「一夜にしてグリッド先頭に返り咲く銀の弾丸は存在しない」と述べ、チーム代表のエリック・ブーリエが広げた大風呂敷を静かに畳んだ。
「優勝争い」「レッドブルを倒し表彰台を狙う」等、大言壮語を繰り返してきたマクラーレンだが、シーズン序盤のフライアウェイを終えても一向にその気配は見られず、欧州メディアでさえこれを擁護する声がトーンダウンしつつある。
そんな最中、第三戦中国GPを終えたブーリエは、MCL33の真の実力はスペインGPで明らかになると主張。開幕戦で予定されていたアップグレードが投入できていない以上、目標としている成績の達成に失敗したわけではないと述べ、大風呂敷を広げた。
だが、母国レースを前にしたアロンソはアップグレードの投入を認めながらも、性能改善は小幅に留まるだろうとの認識を示し、過度な期待を牽制。上司の尻を拭った。
マクラーレン:スペインGPに向けて
フェルナンド・アロンソ銀の弾丸は存在しない
ヨーロッパにスペイン、故郷に戻って来られて嬉しいよ!母国ファンの目の前でレースをする感覚に勝るものはないからね。誰もがみな自分の生まれた国でレースができるわけじゃないから、僕はすごい幸運だと思う。スペインのファンからのサポートは年々大きくなってきているしね。
マクラーレンにとってもWECに参戦している僕にとっても、スペインGPは、夏休みまでぶっ通しの超絶ハードスケジュールの始まりを告げるグランプリになるね。これ以上ない位準備は万端だよ。今後数戦がどうなるかとても楽しみだ。
幾つかの新しいアップグレードが投入される予定だけど、一夜にしてマクラーレンをグリッドの先頭に持ち上げてくれるような銀の弾丸がないことは僕ら全員が理解している。ファクトリーでは多くの作業が続いているし、まだまだやるべき事は多い。
今回は、投入されるコンポーネントをテストし、それによってどの程度のパフォーマンスが出せるかを確認する。今後のマシン開発の方向性を決める事になるだろうね。バクーで良いレースができた後だけに、ホームのファンの前で全力でプッシュできる事を楽しみにしてるよ。
ストフェル・バンドーンまずは初日金曜フリー走行が勝負
バルセロナは特にそうだけど、ヨーロッパに戻ってのレースはいつも凄く落ち着くんだ。ここは誰もが良く知っているコースだし、多くの時間をここで過ごしてきているからね。シーズン前のテストがついこの間の事のような気がするよ!
ありがたい事に、今週末の天気は少しばかり期待できそうだ。カタロニア・サーキットでは数多くのテストをやってるからデータは抱負にあるんだけど、プレシーズンテストの時は天候やらマシントラブルやらで思うように走れなかった。でも、アゼルバイジャンGPが終わった後は、ファクトリーでのシミュレーター作業に時間を費やしてきたから、その成果を初日金曜の早い段階でパッケージに入れ込めると思う。
今回持ち込むパッケージには幾つか新しいコンポーネントが含まれているから、金曜のフリー走行ではこれらを試しながら色々と学ぶつもりなんだ。評価すべき事柄は多いけど、新しいパーツを持ち込むのは皆同じだろうしね。いつものように信頼性を確保して全力でレースをし、より多くのポイントが得られるように最適な戦略を練らなきゃね。
ヨーロッパラウンドの始まりを告げる2018年F1スペインGPは、5月11日(金)19時からのフリー走行で幕を開ける。舞台となるのはカタロニア・サーキット。例年、全てのチームがシーズン最初の大型アップグレードを持ち込む。