マクラーレンMCL33に乗るフェルナンド・アロンソ
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マクラーレンF1「真の実力はスペインGPで披露」パフォーマンス不足を弁解

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マクラーレンのチーム代表を務めるエリック・ブーリエは第三戦中国GPを終えて、マクラーレンMCL33の真の実力は5月の第5戦スペインGPで明らかになると主張する。ブーリエによれば、バルセロナでは開幕オーストラリアで投入する予定であった大型のアップグレードが投入されるという。

昨年末の時点では、新車MCL33の開発が滞りなく進んでいるとしていたマクラーレンだが、年が明けて以降は、ホンダからルノーへのエンジンスワップの決断の遅れ、テストで相次いだトラブル等を理由に、開発の遅れを主張し始めた。

「マクラーレンの真の2018年マシンは、バルセロナで登場する事になる。期待通りのマシンに仕上がっている事を願うよ」とブーリエ。英Autosportに対して明らかにした。現行のMCL33は昨年の進化版であり、目標とするパフォーマンスを備えた”新車”ではないという。「現在”新車”が投入できないないのは計画通りであり、目標としている成績の達成に失敗したわけではない」

3戦を終えた現時点で、MCL33はレースペースこそ中団グループ上位レベルを誇っているものの、予選ペースとトップスピードはQ2進出も危ぶまれるほどであり、開幕前に口にしていた「シャシーの競争力をみれば、表彰台やトップに立てない理由はない」との発言とは裏腹に、厳しいシーズンスタートを迎えている。本来であれば、開幕からの3戦すべてでポイントを獲得した飛躍ぶりは褒められて然るべきだが、首脳陣のビッグマウスは些か度を過ぎていた。

セーフティーカーの利を得たとは言え、前戦中国GPでは同じルノー製エンジンを搭載するレッドブルが優勝。ホンダを積んでいた昨年とは異なり、もはや「我々のシャシーはグリッド最強」なる言い訳は通用しない。ホンダ提供資金の埋め合わせに巨額の資本を補充したマンスール・オジェら大株主の厳しい目が光る中、成績如何によってはCEOのザク・ブラウンやブーリエが今季限りで姿を消さない保証はない。

例年カタロニア・サーキットで行われるスペインGPでは、各チームがシーズン最初の大型アップグレードを持ち込む事で知られており、マクラーレン以外のチームも大幅な性能向上を見込んだ新パーツを投入してくる事が予想される。

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