2位トロフィーを掲げるレッドブル・ホンダのマックス・フェルスタッペン、2020年F1スペインGP決勝レースの表彰台セレモニー
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ホンダF1、5戦連続表彰台もメルセデスとの差大きく「更なる改善の必要性を痛感」

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F1第6戦スペインGP決勝レースに挑んだホンダエンジン勢は、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)がバルテリ・ボッタス(メルセデス)を交わして2位表彰台を獲得。第2戦シュタイアーマルクGPから続く連続表彰台記録を5に伸ばした。

もう一台のレッドブル・ホンダRB16をドライブしたアレックス・アルボンは6番グリッドからスタート。レーシングポイント勢を交わすべく、全20台の中で最も早い17周目にハードタイヤに交換する戦略を採り、39周目の2度目のピットを経て2ポジションダウンの8位でフィニッシュした。ハードを使ったのはアルボンのみとなった。

Pos Driver Team Laps Time PTS
2 マックス・フェルスタッペン レッドブル・ホンダ 66 +24.177s 18
8 アレックス・アルボン レッドブル・ホンダ 65 +1 lap 4
9 ピエール・ガスリー アルファタウリ・ホンダ 65 +1 lap 2
12 ダニール・クビアト アルファタウリ・ホンダ 65 +1 lap 0

アルファタウリ勢は、12番グリッドのダニール・クビアトがポイント圏内まで6.7秒の位置となる12位に終わった一方、ピエール・ガスリーは10番グリッドからの9位入賞を果たし、ファエンツァのチームに貴重な2ポイントを持ち帰った。なおクビアトは、ブルーフラッグ無視の裁定によって5秒ペナルティが科されたが、後続とのギャップを稼いだことで順位後退を防いだ。

結果としてはホンダエンジン搭載車両3台が入賞、フェルスタッペンが2位という形だが、スタート直後のバルテリ・ボッタスの失速がなければ3位が順当という展開で、トップチェッカーを受けたルイス・ハミルトンとフェルスタッペンとのタイム差は24秒と大きく開き、単純計算で1周あたりコンマ4秒近い差を付けられていた。倒すべきメルセデスの背中は依然として遠い。

66周に及ぶ長き戦いを終えたホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターは「マシンパフォーマンスを十分に引き出せた」と評価する一方で「ライバルと正面から競い合うためには、改善の道のりが長い事を痛感した」とも語った。

更なる改善の必要性を痛感

田辺 豊治ホンダF1現場責任者

今日行われたスペインGPの決勝レースでは、アストンマーチン・レッドブル・レーシング(Aston Martin Red Bull Racing)のフェルスタッペン選手が2位でフィニッシュし、5戦連続となる表彰台を獲得しました。

また、トラフィックの中でレースを続ける形となったチームメートのアルボン選手とスクーデリア・アルファタウリ(Scuderia AlphaTauri Honda)のガスリー選手は、いくつかのオーバーテイクを見せて共に入賞を果たしてくれました。クビアト選手についてはポイント圏内まで約7秒と、残念ながら入賞を逃す形になりました。

フェルスタッペン選手とガスリー選手については、車の持てるパフォーマンスを十分引き出してのレースだったと思います。一方で、それぞれのライバルとの戦いを考えると、まだまだ力を付けていかなければならないことを痛感したレースでもありました。

今シーズン2度目の3連戦が終わり、ここで1週間のブレイクを挟みます。次に控える3連戦で更に良い成績を残すべく、過去6レースのデータを改めて振り返って準備を進めたいと思います。


今季2度目の3連戦が終わり、次戦は2週間後の8月30日(日)にスパ・フランコルシャンで開催されるベルギーGPとなる。伝統のスパの後にはモンツァとムジェロのイタリアでの2戦が控えており、F1サーカスは今シーズン3度目のトリプルヘッダーへと向かう。

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