角田裕毅、アプグレ版AT04に”確かな手応え”…課題はグリップ不足のソフト
自身2回目の挑戦となるF1第16戦シンガポールGPの初日を振り返った角田裕毅(アルファタウリ)は、大規模アップグレードが施されたAT04は「着実に改善」しているとして「まずまずの1日」だったと評価した。
オープニング・セッションを9番手でまとめ上げた角田裕毅は、続くFP2ではミディアムタイヤのランで最速フェラーリ勢に続く3番手をマーク。セクター2で際立った速さを見せパドックに驚きをもたらした。
Pos | Driver | Team | Time | Gap | Laps |
---|---|---|---|---|---|
1 | サインツ | フェラーリ | 1:32.120 | 25 | |
12 | ローソン | アルファタウリ | 1:33.285 | +1.165 | 26 |
13 | オコン | アルピーヌ | 1:33.361 | +1.241 | 24 |
14 | ストロール | アストンマーチン | 1:33.390 | +1.270 | 24 |
15 | ピアストリ | マクラーレン | 1:33.461 | +1.341 | 22 |
16 | 角田裕毅 | アルファタウリ | 1:33.477 | +1.357 | 26 |
17 | 周冠宇 | アルファロメオ | 1:33.575 | +1.455 | 24 |
ところがソフトタイヤに履き替えると流れが一変。1回目の計測はセクター2で中止し、2回目の計測はミディアムのベストを上回れず、ピットに戻って再度中古ソフトでアタックするも、改善幅は僅か0.006秒に留まり16番手に終わった。
ヘルメットを脱いだ角田裕毅は「今日は全体的にまずまずの1日でしたが、終盤に向けてソフトコンパウンドのグリップ低下があり、ミディアムタイヤと比較してあまりタイムの伸びが感じられなかったので、この点については調査が必要です」と振り返った。
アルファタウリはマリーナベイ市街地コースに新型フロアやディフューザー、サイドポッドやリヤサスペンションなど、広範囲に渡る大規模なアップグレードを持ち込んだ。
フロアとディフューザーはアンダーフロアの気流を強化してドラッグフリーのダウンフォースを追求するもので、外観上で最も目を引くサイドポッドは冷却性能の向上が期待できるという。
アップグレードについて角田裕毅は「ここは他とは大きく異なる独特のコースなので、どれだけ上手く機能しているのかを短時間で判断するのは難しいです」としながらも「クルマは確実に改善されています。特にリアのサポートが良くなりました」と手応えを得た様子を見せた。
「予選になれば、もっと色んな事が分かると思います。調子は良いですし、明日またコースに出るのが楽しみです」
F1シンガポールGPフリー走行2をトップで締め括ったのはカルロス・サインツ。2番手にシャルル・ルクレールが続き、フェラーリが初日1-2を独占した。3番手にはジョージ・ラッセル(メルセデス)が続く結果となった。
3回目のフリー走行は日本時間9月16日(土)18時30分から、公式予選は同22時から1時間に渡ってマリーナベイ市街地コースで開催される。セッションの模様はDAZNとフジテレビNEXTで生配信・生中継される。