ピエール・ガスリー、痛みで”死にそうになりながら”も8位入賞「悲鳴を上げるほどだった」
スクーデリア・アルファタウリのピエール・ガスリーは3月27日(日)に行われたF1第2戦サウジアラビアGPの決勝終盤に腸の痛みに襲われ「死にそうに」なりながらも、文字通り死物狂いで8位入賞を果たしてチームにポイントを持ち帰った。
9番グリッドからスタートしたガスリーはレッドブルのセルジオ・ペレスと同じように、ニコラス・ラティフィの事故によって導入されたセーフティーカー(SC)に翻弄された。いち早くピットストップに動いた事が仇となってライバルに対して大きくタイムを失い、事実上、ポジションを3つ落とす事になったのだ。
だがその後、他車の相次ぐ脱落の恩恵を受けたこともあり8位でチェッカーを受け、ファエンツァのチームに見事4点をもたらした。
レースを終えたガスリーは「今日のレースには本当に満足しているし、ポイントを獲得できて嬉しい。セーフティカーが出る30秒前にピットストップしたために、ポジションを下げてしまったのは本当に運が悪かったけど、何とか8位まで挽回することができたから本当に良かった」と軽く笑ったが、レース終盤のコックピットの中では「死にそうになっていた」と明かした。
「最後の15周は腸に痛みが出てしまい、レースどころじゃなく本当に大変だったんだ。キャリアの中で最も苦しい15周だった」
「何が起こったのか分からないけど、クルマの中で死にそうになってたんだ。あまりにも痛くて悲鳴を上げるほどだったんだけど、無事に完走してなんとか8位を確保できて良かったよ」
「左コーナーのたびに誰かが僕の腸の内側を刺しているような感じがして、嫌な気分だった」
体調が悪い中での高速バトルを強いられたもののクルマの方は好調だったようで、ガスリーは「クルマのフィーリングはかなり良く、思い通りにプッシュすることができた」と説明した。
「ただもう少しダウンフォースが必要だね。改善すべき点は分かっているから、あとは解決策を見つけるだけだ」
難しい状況の中でのポイント獲得はガスリー個人にとっては悪くない結果だが、角田裕毅が立て続けに駆動系のトラブルに見舞われ、決勝をスタートできなかったのはチームとして非常に悪いニュースだ。
ただこの点に関してフル参戦6年目を迎える中堅ガスリーは「解決しなきゃならない事は確かだけど、深刻な懸念事項でもないと思う。チームが解決策を見つけてくれると信じてるからね」と述べ、チームを責める事はしなかった。
3月27日(日)にジェッダ市街地コースで行われた2022年F1サウジアラビアGPの決勝では、4番グリッドのマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が逆転の今季初Vを飾り、2位にシャルル・ルクレール、3位にカルロス・サインツと、フェラーリが再びW表彰台に上がる結果となった。
アルバート・パーク・サーキットを舞台とする次戦F1オーストラリアGPの決勝は、4月10日(日)日本時間14時にスタートの時を迎える。