ジェッダ市街地コースを駆け抜けるマックス・フェルスタッペン駆るレッドブルRB18、2022年3月26日F1サウジアラビアGP予選
Courtesy Of Red Bull Content Pool

2022 F1サウジアラビア《予選》最高速とセクター別ベスト:レッドブルが全地点1-2独占で他を圧倒

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2022年シーズンのFIA-F1世界選手権第2戦サウジアラビアGP予選における各計測地点でのドライバー別トップスピード並びにセクターベストタイムを以下にまとめる。

超高速のジェッダでの速度計測は4箇所で行われるが、その全てでレッドブル・レーシングが1-2を独占した。バーレーンでも同様の傾向が確認できており、RB18が持つトップスピードの優位性がよりハッキリ見えてきたと言えそうだ。

ジェッダ市街地コースではフィニッシュラインの他に、以下の3箇所でトップスピードが記録される。いずれも8速ギアのエンジン全開地点となる。

  • 中間地点1:ターン13の265m手前
  • 中間地点2:ターン22の120m手前
  • スピードトラップ:ターン27の200m手前

ジェッダ市街地コースのコースレイアウト図

時速100km以下のターン1・2や時速150~170kmのターン3・4を含むセクター1は、他よりもダウンフォースが求められる。

最も高速でトップスピードが物を言うのは第2セクターだ。この区間の中で一番遅いターン16でさえ5速185km/hを記録する。

トップスピードはエンジン馬力やスリップストリームの有無の他、計測地点前のコーナーの種類やトラクション性能、ダウンフォースレベルや車体の空気抵抗といった様々な要素で上下する。

セクター別ベストタイム

セクター1は予選2番手のシャルル・ルクレール(Ferrari)、セクター2・3はキャリア初のポールポジションを獲得したセルジオ・ペレス(Red Bull)が最速を刻んだ。

Pos Sector 1 Sector 2 Sector 3
Driver Time Driver Time Driver Time
1 C.ルクレールLEC 32.134 S.ペレスPER 28.323 S.ペレスPER 27.578
2 C.サインツSAI 32.289 M.フェルスタッペンVER 28.335 C.サインツSAI 27.631
3 S.ペレスPER 32.299 C.ルクレールLEC 28.347 C.ルクレールLEC 27.714
4 M.フェルスタッペンVER 32.314 C.サインツSAI 28.482 M.フェルスタッペンVER 27.812
5 G.ラッセルRUS 32.343 G.ラッセルRUS 28.548 F.アロンソALO 27.842
6 V.ボッタスBOT 32.544 V.ボッタスBOT 28.56 E.オコンOCN 27.913
7 E.オコンOCN 32.566 P.ガスリーGAS 28.574 V.ボッタスBOT 27.955
8 F.アロンソALO 32.614 F.アロンソALO 28.581 P.ガスリーGAS 27.97
9 P.ガスリーGAS 32.698 E.オコンOCN 28.589 K.マグヌッセンMAG 28.022
10 L.ノリスNOR 32.721 L.ノリスNOR 28.669 G.ラッセルRUS 28.055
11 D.リカルドRIC 32.741 K.マグヌッセンMAG 28.703 周冠宇ZHO 28.077
12 K.マグヌッセンMAG 32.765 周冠宇ZHO 28.714 D.リカルドRIC 28.217
13 M.シューマッハMSC 32.896 M.シューマッハMSC 28.765 L.ノリスNOR 28.234
14 周冠宇ZHO 32.985 D.リカルドRIC 28.776 M.シューマッハMSC 28.236
15 L.ストロールSTR 33.048 L.ストロールSTR 28.884 L.ハミルトンHAM 28.291
16 L.ハミルトンHAM 33.085 L.ハミルトンHAM 28.89 L.ストロールSTR 28.32
17 A.アルボンALB 33.167 N.ヒュルケンベルグHUL 28.896 A.アルボンALB 28.35
18 N.ヒュルケンベルグHUL 33.201 A.アルボンALB 28.975 N.ヒュルケンベルグHUL 28.427
19 N.ラティフィLAT 33.655 N.ラティフィLAT 29.247 N.ラティフィLAT 28.644
角田裕毅TSU 39.346

トップスピード

スピードトラップ

最終ヘアピン、ターン27の200m手前の計測では、バーレーン同様にホンダF1パワーユニット技術を搭載するレッドブルの2台が1-2を占拠。後続に5km/hもの大差をつけた。

予選2-3のフェラーリは11・12番手と、ブルズと比較するとダウンフォースレベルが大きい事がうかがえる。

Pos Driver Team km/h
1 セルジオ・ペレス レッドブル・RBPT 335.1
2 マックス・フェルスタッペン レッドブル・RBPT 334.1
3 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 330
4 ピエール・ガスリー アルファタウリ・RBPT 328.9
5 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 328.7
6 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 328.3
7 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 328
8 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 327.3
9 ジョージ・ラッセル メルセデス 327.1
10 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 327.1
11 カルロス・サインツ フェラーリ 327.1
12 シャルル・ルクレール フェラーリ 327
13 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 326.9
14 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 326.8
15 ニコ・ヒュルケンベルグ アストンマーチン・メルセデス 326.6
16 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 325.5
17 ルイス・ハミルトン メルセデス 324.4
18 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 323.8
19 ダニエル・リカルド マクラーレン・メルセデス 322.2
20 角田裕毅 アルファタウリ・RBPT 165.3

フィニッシュライン

3速100km/hからの立ち上がり加速がモノを言うフィニッシュラインでの計測でもレッドブルRB18がトップを独占。興味深いのはアルピーヌが3-4に続いた事で、これは開幕バーレーンと全く同じ並びだ。

Pos Driver Team km/h
1 セルジオ・ペレス レッドブル・RBPT 309.1
2 マックス・フェルスタッペン レッドブル・RBPT 308.5
3 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 307.1
4 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 305
5 ピエール・ガスリー アルファタウリ・RBPT 304.3
6 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 304
7 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 303.7
8 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 303.7
9 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 303.4
10 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 303.2
11 ニコ・ヒュルケンベルグ アストンマーチン・メルセデス 302.5
12 ジョージ・ラッセル メルセデス 302.4
13 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 302.3
14 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 301.8
15 カルロス・サインツ フェラーリ 301.4
16 シャルル・ルクレール フェラーリ 300.5
17 ルイス・ハミルトン メルセデス 299.9
18 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 299.6
19 ダニエル・リカルド マクラーレン・メルセデス 298.3

中間地点1

12度のバンク角を持つ中速のヘアピン、ターン13の265m手前での計測でもレッドブルが1-2を独占し、フェラーリPU勢が上位にズラリと並ぶ結果となった。

バーレーン同様、メルセデス勢は総じて下位に沈んでいるが、ウィリアムズはダウンフォースが足りていないのだろう。今回もトップ10にアレックス・アルボンの名がある。

Pos Driver Team km/h
1 セルジオ・ペレス レッドブル・RBPT 290.7
2 マックス・フェルスタッペン レッドブル・RBPT 290
3 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 288.8
4 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 288.2
5 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 288
6 カルロス・サインツ フェラーリ 288
7 ニコ・ヒュルケンベルグ アストンマーチン・メルセデス 287.8
8 ジョージ・ラッセル メルセデス 287.6
9 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 287.3
10 シャルル・ルクレール フェラーリ 287.3
11 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 286.3
12 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 285.7
13 ルイス・ハミルトン メルセデス 285.4
14 ピエール・ガスリー アルファタウリ・RBPT 285.4
15 ダニエル・リカルド マクラーレン・メルセデス 284.8
16 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 284.6
17 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 284.6
18 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 283.8
19 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 283.8
20 角田裕毅 アルファタウリ・RBPT 273.1

中間地点2

8速全開の超高速コーナーが連続する先にある中間地点2でもレッドブルとフェラーリが上位を独占した。スピードトラップのランキングにも表れている事だが、ドラッグが大きいのかパワーが足りていないのか、アルピーヌは加速が良い一方、高速域で伸びない傾向がある。

Pos Driver Team km/h
1 セルジオ・ペレス レッドブル・RBPT 330.4
2 マックス・フェルスタッペン レッドブル・RBPT 328.4
3 ケビン・マグヌッセン ハース・フェラーリ 325.1
4 バルテリ・ボッタス アルファロメオ・フェラーリ 324.8
5 ピエール・ガスリー アルファタウリ・RBPT 324.5
6 アレックス・アルボン ウィリアムズ・メルセデス 323.5
7 周冠宇 アルファロメオ・フェラーリ 323.3
8 ミック・シューマッハ ハース・フェラーリ 322.8
9 シャルル・ルクレール フェラーリ 322.3
10 ランス・ストロール アストンマーチン・メルセデス 322.2
11 ニコラス・ラティフィ ウィリアムズ・メルセデス 321.8
12 カルロス・サインツ フェラーリ 320.8
13 エステバン・オコン アルピーヌ・ルノー 320.1
14 ジョージ・ラッセル メルセデス 320
15 フェルナンド・アロンソ アルピーヌ・ルノー 319.6
16 ルイス・ハミルトン メルセデス 318.6
17 ランド・ノリス マクラーレン・メルセデス 318.4
18 ニコ・ヒュルケンベルグ アストンマーチン・メルセデス 318
19 ダニエル・リカルド マクラーレン・メルセデス 315.7
20 角田裕毅 アルファタウリ・RBPT 225

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