アルファタウリの角田裕毅をダニエル・リカルドをリードするバルテリ・ボッタス(アルファロメオ)、2023年11月5日(日) F1ブラジルGP(インテルラゴス・サーキット)
Courtesy Of Alfa Romeo Racing

アルファロメオ、”別個の問題”で2台DNF…角田裕毅の得点追加「厳しい」とボッタス

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アルファロメオはコンストラクターズ選手権8位奪還を狙ってF1サンパウロGPに臨んだものの、別個のメカニカル・トラブルにより2台共がリタイヤを余儀なくされる厳しい結果に終わった。

周冠宇は1周目の多重クラッシュを経て14番手を走行していたものの、71周レースの22周目にクルマをガレージに入れた。他車との接触があったわけではない。

周冠宇は「技術的なトラブルが出たためにクルマをリタイヤさせなきゃならなかった。そうしないとエンジンが故障したり、もっと酷い事になる可能性があったからね」と説明した。

レースに向けて打ち合わせをする周冠宇(アルファロメオF1チーム)、2023年11月5日(日) F1サンパウロGP(インテルラゴス・サーキット)Courtesy Of Alfa Romeo Racing

レースに向けて打ち合わせをする周冠宇(アルファロメオF1チーム)、2023年11月5日(日) F1サンパウロGP(インテルラゴス・サーキット)

チームメイトの早々のリタイヤを横目にボッタスは、トップ10圏内を目指して前進していったものの、こちらも車体に問題を抱えて39周目に同じ様にガレージにクルマを入れた。

リタイヤの原因についてボッタスは「まだ分からない」としつつも、水漏れや油温の上昇など、冷却系統まわりの可能性があると仄めかした。

「ターン1の衝突事故で散らばったデブリを全て避け切れたのに、最終的にリタイヤしなきゃならないなんで本当に残念だ」

アルファロメオがノーポイントに終わった一方、ランキング8位のアルファタウリは角田裕毅の9位入賞により更に2ポイントを上乗せした。アルファロメオとのギャップは5点に拡大した。

アルファタウリが2点を加えた事についてボッタスは「厳しい。ポイント獲得のチャンスがあると思っていたのに、それをやってのけたのはライバルの方だった」と険しい表情を浮かべた。

グリッド上でスタートの時を待つバルテリ・ボッタス(アルファロメオF1チーム)、2023年11月5日(日) F1ブラジルGP(インテルラゴス・サーキット)Courtesy Of Alfa Romeo Racing

グリッド上でスタートの時を待つバルテリ・ボッタス(アルファロメオF1チーム)、2023年11月5日(日) F1ブラジルGP(インテルラゴス・サーキット)

ボッタスと周冠宇のリタイヤの詳しい原因は不明だが、チーム代表を務めるアレッサンドロ・アルンニ・ブラービは「異なる別のトラブル」であったと明かし、「何が起きたのかをヒンウィル(チームの本拠)で正確に突き止め、再発を防がなければならない」と付け加えた。

アルンニ・ブラービはまた、「ポイントフィニッシュは間違いなく可能だった」として、ライバルの多くがリタイヤしたレースで結果を残せず「本当にガッカリだ」と語った。

コンストラクターズ選手権8位奪還のチャンスは2レースを残すばかりだ。

C43の「パフォーマンスが向上」した決勝が前日のスプリントと比べて路面温度が低かった点に触れてアルンニ・ブラービは、全てのセッションが夜間に行われる次戦ラスベガスGPに向けて「自信を得る事ができた」と語った。

周冠宇のマシンの前で腕を組みグリッドに立つアレッサンドロ・アルンニ・ブラービ(アルファロメオF1チームマネージングディレクター)、2023年11月5日(日) F1ブラジルGP(インテルラゴス・サーキット)Courtesy Of Alfa Romeo Racing

周冠宇のマシンの前で腕を組みグリッドに立つアレッサンドロ・アルンニ・ブラービ(アルファロメオF1チームマネージングディレクター)、2023年11月5日(日) F1ブラジルGP(インテルラゴス・サーキット)


11月5日(日)にインテルラゴス・サーキットで行われた2023年F1第21戦サンパウロGP決勝レースでは、6台が姿を消す波乱をものともせずマックス・フェルスタッペン(レッドブル)が今季17勝目を飾った。

ラスベガス市街地コースを舞台とする次戦ラスベガスGPは現地11月17日(木)のフリー走行1で幕を開ける。

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