スクーデリア・トロロッソのフランツ・トスト代表
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トロロッソ・ホンダに一体何が?トスト代表、F1ロシアGPでの不可解なブレーキトラブルの詳細を説明

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トロロッソ・ホンダの2台のマシンには一体何が起こっていたのだろうか?スクーデリア・トロロッソのフランツ・トスト代表が、30日(日)に行われたF1第16戦ロシアGP決勝を終えて、ダブルリタイヤの原因となったブレーキトラブルの詳細について説明した。

ピエール・ガスリーとブレンドン・ハートレーが駆る2台のSTR13は、開始早々に立て続けに非常に珍しいタイプのスピンを喫し、僅か5周目に2台同時にリタイヤした。トスト代表は、マシンがガレージに戻ってきた際にフロントブレーキがオーバーヒートを起こしていたと明らかにした。

「2台共がリタイアを強いられてしまい、トロロッソ・ホンダにとってはストレスの溜まる日曜日となってしまった。正確な理由はまだ分からないが、フロントブレーキがかなりの熱を持った状態で、キャリパー内のピストンが一つスタックしていた事が分かっている。これによってブレーキフルードがオーバーヒートし、ロングペダルを引き起こしていたんだ」

奇妙なのは、トラブルが発生した2台の車両は前日の予選で問題なく走行していた点にある。ハートレーは黄旗とトラフィックの影響でアタックラップが妨害されQ1敗退を喫したものの、ガスリーの方は13番手タイムでQ2進出を果たし、競争力を示していた。

F1レギュレーションでは、予選終了後3時間半が経過した時点から決勝当日のフォーメーションラップ開始の5時間前まで、車両をパルクフェルメに保管する事と定めており、マシンのセットアップに変更を加える事を禁止している。トストは、マシンは予選時と全く同じ仕様だと主張する。

「クルマはパルクフェルメにあったわけで、我々は昨日からマシンには何も手を加えてはいない。何が問題を引き起こしていたのか、原因を究明するために詳細な調査を行わなくてはならない」

ロシアGPのすぐ翌週には、ホンダのお膝元での日本グランプリが控えており、今回の不運な出来事が悪い影響を与えないか懸念される。だがトストは、ホンダが今週末投入した最新スペック3エンジンは有望なパフォーマンスを示していると主張。チーム一丸となって全力で鈴鹿に挑むと誓う。

「とは言え、ホンダの新しいアップグレードエンジンが大きく改善しているのは良いニュースだ。気持ちを切り替えて、これからは鈴鹿での日本GPに向けて万全の準備を整えるべく集中して仕事に取り組むつもりだ。今日よりもはるかに良いレースになる事を願ってる。」

30回目の節目の開催を迎える今年のF1日本GPは、10月5日金曜午前10時からのフリー走行1で幕を開ける。

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