ホンダF1、新型PUで8番手「マシンに合わせてエンジンを最適化。ポジティブな一日」と田辺TD
ホンダF1の現場統括責任者を務める田辺豊治テクニカル・ディレクターが、28日(金)に行われたF1第16戦ロシアGP初日プラクティスを振り返った。
ホンダ・レーシングは鈴鹿で開催される母国レースを前に、”スペック3″と呼ばれる新しい仕様のパワーユニットを投入。ICE=内燃エンジン、MGU-K、MGU-H、ターボチャージャーを一新し、性能と信頼性の向上を図った。
新しいPUを搭載しての初走行となったFP1では、システムチェックとキャリブレーションを兼ねて、硬めのコンパウンドを履いて周回を重ねることに主眼を置いた。トロロッソ・ホンダ勢は2台合わせて全チーム最多の53周を走破。大きな問題もなく、上々の形で週末のスタートを切った。
続くFP2ではラップタイムを追求。ハイパーソフトタイヤを履いたピエール・ガスリーは、トップのセバスチャン・ベッテルから1.752秒遅れの8番手と、中団グループ先頭争いを繰り広げ健闘をみせた。マシンを降りたガスリーは「自信が湧いてくる。ホンダに感謝しなきゃ」とコメント。スペック3の性能に満足感を示した。
オンボード映像を見る限りマシンの挙動は安定。現時点ではスペック3の性能を最大限に引き出しているとは言い難く、トロロッソ・ホンダ勢は明日以降のセッションに期待の持てる形で初日を締め括った。
今日の目標は新しいエンジンの最適化
田辺 豊治ホンダF1現場責任者
我々は今日、二台のマシンにアップデートされた新しいパワーユニットを搭載しました。このため、ドライバー達は日曜のレースでグリッド降格ペナルティを受ける事となります。
今日の我々の目標は、2回のフリー走行を通して実際のトラック上で新しい仕様のパワーユニットを走らせ、STR13に合わせてセッティングを最適化し、キャリブレーションすることにありました。
全体的に言えば、今日は順調で前向きな一日となったと思います。
初日をトップで締め括ったのはソチ・オートドローム4連覇中のシルバーアローの2台。ルイス・ハミルトンがトップタイムを記録し、バルテリ・ボッタスが2番手に続いた。
3番手にはレッドブルのマックス・フェルスタッペン。チャンピオンシップで後がないフェラーリは新型フロントウイングを投入するも、セバスチャン・ベッテルが5番手と冴えない結果に終わった。
F1ロシアグランプリ3回目のフリー走行は、日本時間9月29日(土)18時から19時まで、公式予選は同21時から1時間に渡って行われる。