アストンマーチンF1のランス・ストロールと父ローレンス・ストロール会長、フェルナンド・アロンソ、2023年5月25日にフランスのホテル・デュ・カップ・エデン・ロックで行われた新型DB12のワールドプレミアにて
Courtesy Of Aston Martin Lagonda Limited

アストンマーチン会長、F1チームの株式最大25%を売却へ…半年足らずで更なる放出か

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英国の高級自動車メーカー、アストンマーチン・ラゴンダのローレンス・ストロール会長は、シルバーストンを本拠とするF1チームの株式を更に売却する事を検討しているようだ。

カナダの「BNN Bloomberg」によると、アストンマーチンF1チームのドライバー、ランス・ストロールの父でもあるストロールは、自身が保有するF1チームの株式、最大25%を売却する意向で現在、交渉を進めているという。

アストンマーチンF1チームは昨年11月、ニューヨークを拠点とするプライベート・エクイティ(未公開株を対象とする投資ファンド)のアークトス・パートナーズにF1チームの一部株式を売却したと発表した。詳細は明かされていないが、売却されたのはストロールが保持していた株式とされる。

関係筋によるとカナダの億万長者は、この取引の際の評価額、10億ポンド(約1,909億円)を上回る価値での売却を望んでいるという。

広報担当者は、潜在的な投資家からの連絡が時折あると認めたが、具体的な交渉内容については秘密保持の対象であり、現時点で発表する事はないと強調した。

Netflixのドキュメンタリーシリーズ「Drive to Survive」』の影響で、F1人気は特にアメリカで急上昇しており、すべてのF1チームの価値・評価額はかつてない程に高まっている。

更にアストンマーチンF1チームに関しては今月初め、フェルナンド・アロンソとの契約を少なくとも2026年末まで延長した事で大きな注目を集めた。

これはアストンが、2度のF1ワールドチャンピオンにして史上最も経験豊富なドライバーと共に、グランドエフェクトカー時代を席巻するレッドブルの現パワーユニット・サプライヤー、ホンダとのワークス参戦を開始する事を意味する。

今回の取引が成立した暁には昨年11月の売却益を合わせて、ストロールはチーム買収時に投じた資金をすべて回収するものと思われる。

ストロール率いる投資家グループは2018年に9000万ポンド(約173億円)でフォース・インディアを買収した。

おそらくは両取引を終えてなおストロールは、支配株主としての立場を維持できる株式を手元に残すものと考えられる。