ボルトレート、ボッタスの後任としてザウバーF1と既に契約済か
バルテリ・ボッタスの後任として、20歳のブラジル人FIA-F2選手権ドライバー、ガブリエル・ボルトレートが、スイス・ヒンウィルを拠点とするザウバーとF1契約を締結したと報じられている。
ボルトレートは2022年、2度のF1王者フェルナンド・アロンソが運営するドライバーマネジメント会社「A14マネジメント」と契約。2023年10月にマクラーレンのドライバー育成プログラムに加わった。
マクラーレンのアンドレア・ステラ代表は、ボルトレートの母国で開催されるF1サンパウロGPの初日を迎えたインテルラゴスで、「ガブリエルがF1でドライブする可能性を阻止するつもりはない」と語ったが、ザウバーとの交渉は今も続いていると説明した。
しかしながら独Auto Motor und Sportは、「どうやら契約はすでに締結済みのようで、正式な発表は間もなく行われる予定だ」と伝えた。
注目を集めすぎ、ボルトレートがメディアからの取材攻勢を受けることになりかねないとの懸念から、母国ブラジルでのグランプリウィーク中の発表は行われない見通しだという。ボルトレートはマクラーレンのF1リザーブドライバーとして現地入りしている。
2026年にアウディのワークスチームとして再出発するザウバーは、既に経験豊富なニコ・ヒュルケンベルグとの契約を発表しており、将来性という観点から若手の起用を検討していたことが分かっている。
一方で、来季シートの候補には現職のボッタスのほか、ケビン・マグヌッセンやミック・シューマッハといったF1経験者の名も取り沙汰されていた。
報道の確度は不明だが、ボルトレートの経歴はF1デビューに申し分ないほど完璧だ。
2020年にイタリアF4でシングルシーター・デビューを果たしたボルトレートは、欧州フォーミュラ・リージョナル選手権を経て、2023年にトライデントからFIA-F3選手権に参戦すると、優勝2回、表彰台6回を獲得。デビューイヤーにチャンピオンに輝いた。
今年はF2にステップアップし、最終2戦4レースを前に、レッドブル育成傘下のアイザック・ハジャーに4.5ポイント差をつけランキング首位に立っており、2年連続でF1直下のジュニア・カテゴリーを制する勢いだ。
3度のF1王者、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)はサンパウロGPに先立ち、「もし僕がザウバーの立場なら、すでに彼と契約しているだろうね」と語り、ボルトレートを高く評価した。