レッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表とヘルムート・マルコ、そしてホンダの副社長を務める倉石誠司、F1中国GPにて
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ホンダF1、第4戦アゼルバイジャンGPで20馬力相当のアップグレードを投入?

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マックス・フェルスタッペンの地元、オランダ紙テレグラーフの報道によれば、ホンダF1は第4戦アゼルバイジャンGPに新たなアップグレードを投入。20馬力相当のゲインが見込まれているという。

F1カレンダーの中で新参の部類に入るバクー市街地コースでは、2016年に当時ウィリアムズに席を置いていたバルテリ・ボッタスが、F1での最高速記録を更新する時速378kmをマーク。「世界最速のストリートサーキット」の異名を取る。

400km/hに迫ろうかという驚異的なトップスピードを可能にしているのは、19コーナーから1コーナーまでの2.19kmもある超ロング・ストレート。モナコやオーストラリアとは異なり、強力なエンジンパワーがあれば予選順位を一気に覆し得る。

同紙によれば、レッドブルのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコが、上海でホンダからその旨の報告を受けたとされる。アップグレードはレッドブルとスクーデリア・トロロッソの両方に投じられる計画だとされるが、これがエンジン交換を伴うものかどうか等、詳細は明らかにされていない。

上海インターナショナル・サーキットでのレースでは、倉石誠司ホンダ副社長が現地入り。ホンダエンジン勢の2戦連続でのトリプル入賞を見届けている。

エイドリアン・ニューウェイ曰く、レッドブルの今季マシン「RB15」には”期待ハズレ”なエリアがあり、トップチームに牙を剥くためには車体側の改善が必要だと述べているが、シャシー側の大規模な新スペックが投入されるのは早くとも第5戦スペインGPとみられており、それまではセットアップと戦略、そしてドライバーの腕に頼らざるを得ない。

これまでの3戦を見れば明らかなように、現時点でのRB15にはメルセデスやフェラーリを脅かせるだけの力はなく、仮に第4戦でアップグレードが投入される事になれば、ピエール・ガスリーとマックス・フェルスタッペンにとっては朗報と言える。

昨年までレッドブル・レーシングにパワーユニットを供給していたルノーは、第3戦中国GPを前に、信頼性にテコ入れしたMGU-Kを4台のマシンに投入するも、決勝レースでニコ・ヒュルケンベルグがメカニカルトラブルでリタイヤ。シリル・アビテブール代表によれば「MGU-K」関連の問題が発生したとの事で、厳しい状況に追い込まれている。

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