英国ミルトンキーンズに本拠を構えるレッドブル・レーシング・ホンダは、パワーユニット・サプライヤーを務めるホンダのF1撤退に伴い、2022年シーズンに向けてエントリー名を「レッドブル・レーシング」へと変更した。

F1を統括する国際自動車連盟（FIA）は最終第22戦アブダビGPを前にした12月7日、2022年シーズンのFIA-F1世界選手権エントリーリストを公開した。各チームのエントリー名称やドライバーが正式に明らかにされた。

運営母体は「レッドブル・レーシングLtd.」でシャシー名も「レッドブル・レーシング」のままだが、エントリー名は「レッドブル・レーシング」に、エンジン名称は「レッドブル・パワートレインズ」に変更された。

移行期間という事で、レッドブルは2022年もパワーユニットの組み立てを含むホンダからの技術・運営サポートを受けるが、パワーユニットサプライヤーとしての関係は今シーズン末を以て終了する。ホンダは来年、株式会社ホンダ・レーシング（HRC）を通して”テクニカルパートナー”という立場で支援を継続する。

同様にホンダ製F1パワーユニットの供給を受けるイタリア・ファエンツァのチームもエントリー名を「スクーデリア・アルファタウリ・ホンダ」から「スクーデリア・アルファタウリ」へと変え、エンジン名を「レッドブル・パワートレインズ」に変更する。

なおホンダエンジン搭載の両チームのドライバーラインナップに変更はなく、レッドブルはマックス・フェルスタッペンとセルジオ・ペレス、アルファタウリは角田裕毅とピエール・ガスリーを続投させる。

赤きマラネッロの伝説的チームもエントリー名を変更する。跳馬は現在「スクーデリア・フェラーリ・ミッション・ウィノウ」の名称でエントリーしているが、来季は「スクーデリア・フェラーリ」となる。

「ミッション・ウィノウ」は、フェラーリの主要スポンサーであるフィリップ・モリス・インターナショナルが運営するプログラムで、2018年末に初めてマシンにそのロゴが掲載された。だが各国のタバコ規制は厳しく、これまでに何度かグランプリ毎にロゴが取り外され、エントリー名が変更されてきた経緯がある。

ドライバー関係ではキミ・ライコネンが引退、アントニオ・ジョビナッツィがフォーミュラE選手権に転向し、アルファロメオの2席が一新された。後任は現メルセデスのバルテリ・ボッタスと、ルーキーの周冠宇。

ボッタスの後任は現ウィリアムズのジョージ・ラッセルが務める。ラッセルの移籍に伴い空いたシートにはアレックス・アルボンが就く。2021年以来、1年ぶりの復帰となる。