レッドブル・レーシングの英国ミルトンキーンズのファクトリーcopyright Getty Images / Red Bull Content Pool

レッドブル、車体開発の6割の凍結とF1新技術規約の更なる延期を主張…2023年導入が濃厚

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F1は新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による経済的ダメージを最小限に抑えるべく、カレンダーの再編のための決定プロセスを緩和すると共に、2021年に予定されていた新しいテクニカルレギュレーションの導入を1年延期する決定を下した。

だが、レッドブル・ホンダのチーム代表は、車体開発の凍結対象領域の拡大並びに、新規約の更なる延期の必要性を訴えており、今後より多くのルール変更が行われる可能性が高い事を仄めかしている。

4月に入ってなお、今シーズンのF1世界選手権は未だ開幕していない。これまでにバクー市街地サーキットでの第8戦までの全てのレースがキャンセルまたは延期された。開催権料とテレビ放映権料に頼るF1の今季収益は悪化が避けられない状況で、その結果としてチームの収入の大黒柱の一つであるコンストラクター選手権の賞金も大幅にカットされる見通しとなっている。

こうした状況に対処すべくF1とF1チームは、多額のコストが必要となる新レギュレーションの施行を1年先延ばしの2022年とすると共に、現行型F1マシンを2021年も使い続ける事を全会一致で可決。更に、今シーズン中の2022年型のエアロ開発は、風洞やCFDを含めて全て禁止することを決定した。これは31日の世界モータースポーツ評議会(WMSC)で正式承認された。

しかしながら、レッドブル・レーシングのクリスチャン・ホーナー代表はBBCのインタビューに応じ、これが終わりではなく更なるルール変更が行われる可能性が高い事を示唆した。

「最も根本的かつ重要なことは、投下コストを増やすことが競争力確保につながらないようにする事だ」とクリスチャン・ホーナー。

「つまり、クルマのパーツを凍結する事が求められている。モノコックに関してはすでに合意済みだが、フロントサスペンションやアップライト、ホイール、それに関連するあらゆるパーツ、ギアボックス等、エアロダイナミックを除いたマシンの60%を来年に向けて凍結することを検討している」

「それだけではない。我々はこれに加えて、新しい規制をさらにもう1年延期しようという話をしている。私に言わせれば、2021年に開発費負担が発生するような決断を下すのは全く以て無責任だ」

「まずまず合意に至っているように思うが、新しいレギュレーションの導入を2023年に後ろ倒しにして、その分の開発費の負担が2022年に発生する状況を作り出すためにはFIAの承認が必要だ」

「変更が行われる時はいつだって費用が発生する。だからこそコスト削減を推進する上では、現在のレギュレーションの内容を維持して出来る限り多くの領域の開発を凍結する事が求められているのだ」

技術レギュレーションが延期される一方で、年間の予算上限を定めた1億7,500万ドルのコストキャップは予定通りに実施される見通しだ。これを1億5,000万ドルに引き下げるとの話も出ているが、クリスチャン・ホーナーはマシン開発の凍結対象を拡大する方が、より大きな成果をもたらすはずだと考えている。

「私見では、それ(コスト上限案)はほとんど二の次だ。あれはレースへの参戦コストを削減するためのものだ。シャシー開発の60%が今後18カ月間に渡って凍結されるとしたら、それはレッドブルであれウィリアムズであれ、グランプリチームの運営コストを削減する上で劇的な効果をもたらすだろう」