レッドブル・レーシングのロゴが掲載された衝立を前に立つマックス・フェルスタッペンとアレックス・アルボン、2020年F1オーストラリアGP
Courtesy Of Red Bull Content Pool

レッドブル・ホンダ、新型肺炎対策としてのサマーブレイク前倒しを支持…更なるレース延期にも前向き

  • Published:

ホンダ製F1パワーユニットを搭載するアストンマーティン・レッドブル・レーシングは3月18日、ファクトリーの強制操業停止を定めたサマーブレイクを春に前倒しするというF1及び国際自動車連盟(FIA)の決定を支持すると表明した。

F1とその統括団体は18日に、コスト削減の一環として行われている恒例のサマーシャットダウンを、例年の8月ではなく3月から4月末までとした上で、通常14日の期間を21日間に拡大する事を正式に発表した。これにはカレンダーの柔軟性を確保して8月中にイベントを開催する余地を作ると共に、チームの間接費を削減する狙いがある。

英国ミルトン・キーンズにファクトリーを構えるレッドブルは、パンデミックの性質上、多少の日程変更の可能性はあると認めつつも、現時点では3月27日からの3週間に渡ってシャットダウンの義務を消化する予定だと明かした上で次のように述べた。

「我々は誰もが皆レースに戻りたいと思っているものの、世界的に流行しているこの病の深刻さは時間とともに変化しており、その影響は我々のスポーツの範疇を超えている。よって我々は、感染リスクを低減するための対策に同意するとともに、必要とあれば更なるレースの延期を支持するつもりだ」

「チームやゲスト、ファンや訪問先の地域社会の健康及び安全、そして福祉は、我々にとって絶対的な優先事項であり、ウイルスの拡散を緩和するために我々は考えうる全ての予防措置を取っている。従って我々は、英国政府と医療専門家の指導の下、特別な対策を実施する事によってファクトリーの労働者を保護するべく特別な予防措置を講じる予定だ」

「延期される事になってしまったグランプリのチケット購入者の失望を分かち合うと共に、COVID-19ウイルスから回復しつつあるマクラーレンとピレリの仲間達、そして現在オーストラリアで隔離されているマクラーレンのチームメンバーに、心からの祈りを捧げたい」

ヘルムート・マルコはマクラーレンのF1スタッフがコロナウイルスの陽性反応を示したにも関わらず「フリー走行を行った上で最終的な決断を下す事が出来たはず。責任問題となる事は疑いないが、私の理解では主催者と保健当局はGoサインを出していた」として、レッドブルがオーストラリアGPの強行開催に前向きであった事を示唆していた。それだけに今回の支持発表は親会社の意向だろうか、スタンス変更の表れと捉える事ができる。