レッドブル・ホンダ、2023年のガスリー再昇格の可能性除外せず
レッドブル・ホンダのクリスチャン・ホーナー代表は、アルファタウリ・ホンダで目覚ましい活躍を続けるピエール・ガスリーを2023年のマックス・フェルスタッペンのチームメイトとして再びワークスチームに昇格させる可能性を否定していない。
ガスリーは2017年にトロロッソでF1デビューを果たした後、ダニエル・リカルドの後任として2019年にシニアチームへの移籍を手にしたものの、同じマシンに乗るフェルスタッペンと同等のパフォーマンスを発揮する事ができず、僅か12戦で降格を言い渡されアレックス・アルボンにシートを奪われた。
結局そのアルボンも期待された成績を残せず昨年末でシートを失い、代わって今年、RB16Bをドライブしたセルジオ・ペレスが2022年の契約延長を勝ち取った。
昨年のモンツァで初優勝を飾ったガスリーはアゼルバイジャンでキャリア3度目の表彰台に上るなど、今季14レース中10レースでポイントを獲得。ルーキーのチームメイト、角田裕毅はまだF1マシンに適応できておらず、ガスリーはチームとしての総得点の78.5%を稼ぎ出してファエンツァのチームをコンストラクターズ選手権5位の座に留めており、後半戦キックオフのベルギーGP以降の予選成績では3戦連続でペレスを下している。
しかしながら、レッドブル・レーシングのモータースポーツ・アドバイザーを務めるヘルムート・マルコは2022年に向けガスリーではなくペレスを選んだ。
もはや、キャリアをステップアップさせるためにはアルピーヌやフェラーリといった外部のワークスチームに目を向けざるを得ない状況のように見えるが、クリスチャン・ホーナーは「どんな選択肢も除外しない」と述べ、ガスリーの2023年のワークス復帰の可能性を否定しなかった。
「彼はまだ若くありながらも、非常に素晴らしいレベルでドライブして最高の仕事をこなしている。2023年に向けて我々は様々な選択肢がある状況だ。まさに望み通りといったところだ」
「ピエール・ガスリーはここ数シーズン、アルファタウリで驚異的な仕事をしている。チームとしての目標は成長し続ける事にあり、彼が来年もリードドライバーとしてチームに留まる事は良い事だ。彼は引き続きレッドブルのドライバーとしてアルファタウリに貸与される形となる」
2023年に向けたレッドブル・ホンダの候補者リストは充実している。ガスリーか角田裕毅を昇格させる事に加えて、来季ウィリアムズでF1復帰を果たすアレックス・アルボンを呼び戻す事もできる。
ファエンツァのチームのシートが空けばFIA-F2選手権に参戦しているリアム・ローソンかユーリ・ヴィップスを引き上げ、その空いた席にF3を戦うデニス・ハウガーかジャック・クロフォードを昇格させる事になるものと見られる。