レッドブルとアルピーヌ、初戦バーレーンGPで早くも新たなギアボックス・アッセンブリを使用
レッドブルのセルジオ・ペレスとアルピーヌのエステバン・オコンは3月18日(金)のF1バーレーンGP初日セッションで早くも新たなギアボックス・アッセンブリーを使用した。
FIAテクニカル・デリゲートのジョー・バウアーは両者が「P1およびP2において、RNCの割り当て外ギアボックス・アセンブリを使用した」と報告した。どういう事なのか?
2022年シーズンを前にF1は、ギアボックス交換に関するレギュレーションを変更した。以前は単に6戦連続使用義務に違反した場合に5グリッド降格が科される内容であったが、今季のルールは多くのファンが慣れ親しんできた旧来のものとは若干異なる。
RNC(基数制限コンポーネント)はその名の通り、シーズンを通して各ドライバーが使用できる数に制限が設けられているコンポーネントのことを指す。当初は前後のブレーキディスク&パッドもRNCに入れられていたが、最終的にはギアボックスのみに整理された。
ICE(内燃エンジン)やMGU-Hなど、細かくコンポーネントが分けられているパワーユニット規定と同じ様にギアボックスは以下の2種類に細分化され、各々に年間上限基数が設定された。
- ギアボックス・ケース及びカセット
- 駆動部品、ギアチェンジ、補助部品
両者ともに当該年のチャンピオンシップが23戦以下の場合は4基まで、24戦以上の場合は5基までに制限され、違反した場合は当該競技会で5グリッド降格ペナルティが科せられる。
また、それ以降も新しいギアボックスを使用する度に同じく5グリッド降格の罰則が科される。
ただこれとは別に「FP1及び/またはFP2においてシーズン中に4回はRNCの割り当て外ギアボックス・アッセンブリーを使用できる」と定められている。今回の事例はこれに該当する。
なおギアボックス・カセットは駆動部品やギアチェンジなどを囲むハウジングの事で、ギアボックス・ケースはリア衝撃構造やサスペンションユニットを内包する車体後方の構造コンポーネントを指す。