トロロッソのテクニカル・ディレクターを務めるジェームス・キー
Courtesy Of Red Bull Content Pool

トロロッソ、連日5番手で”4強チーム”の座をキープ「ホンダの進化は続いている」第二回 F1バルセロナテスト2日目

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シーズン前合同テストに参加しているトロロッソ・ホンダは、2日連続でメルセデス、フェラーリ、レッドブルに次ぐファステストタイムを記録し、”4強チーム”の座を手にした。3月7日、開幕前最終テストの2日目セッションが行われ、ハイパーソフトタイヤを履いたブレンドン・ハートレーは、マクラーレンやルノーワークスを抑え5番手につけてみせた。

圧倒的な速さを示し続けている上位3チームを除いた中でのベストリザルト。ピエール・ガスリーが5番手を記録した初日テストの勢いそのままに、STR13はカタロニア・サーキットに快音を響かせ119周を走破、トップのダニエル・リカルド(レッドブル)から1.7秒遅れの1分19秒823を記録した。

バルセロナテスト2日目、トロロッソ・ホンダSTR13
© Honda、カタロニア・サーキットを走るハートレー

シーズン前の予想を遥かに上回るパフォーマンスを発揮しているトロロッソ・ホンダであるが、実戦を見据えたプログラムを開始した第二回テストでは幾らかマイナートラブルが目立っている。初日午後はブレーキシステムに問題を抱え、周回数は僅か1周に留まった。2日目の午後はシステム上のマイナートラブルが発生し、ピットレーン出口でマシンストップする場面が見られた。

2日間続けてのトラブル発生に対してハートレーは「全て解決済みだし理由も分かってる。これまでのところあらゆる面でかなりの信頼性がある。全体的にすごくいい感じ」と述べ、チーム内部では懸念事項ですらない事を伺わせた。

2日目のテストを振り返ったスクーデリア・トロロッソの技術部門を率いるジェームス・キーは、ホンダエンジンの信頼性と一貫性の高さに言及し、パワーユニットの好調さは依然として維持されており、ホンダの進化は続いているとの見解を示した。

ホンダPUは素晴らしい信頼性と一貫性を備えている

ジェームス・キーテクニカル・ディレクター

今日は興味深い日だった。STR13に大規模なテストアイテムを投入したのは初めてだったからね。その中には、メカニカルなものとエアロダイナミクスに関するものの両方が含まれていた。セッションが始まって直ぐに、少しばかり中断を迫られる場面があった。小さなトラブルだったが、それによって整合性のある走行をまとめる事が出来なかった。先週のコンディションのせいでブレンドンはここバルセロナで一日しか走れてないから、まとまって走れる時間を与える事が重要だった。

午後はセッション終了までの限られた時間内で、何とかしてそこそこ真っ当な量のプログラムを実施できた。結果として生産的な一日になったと思う。ブレンドンはレースを想定したロングランの際に、一貫したラップを刻み続けてくれた。終盤には予選アタックを想定して柔らかいコンパウンドを試してみた。この後のテストで活きる良い準備になったよ。

我々はテスト項目からかなりの事を学んでいる。それらはこの先の開発の方向性を決める上で重要な意味を持つものであり、またその中の幾つかは短期的に改善するために大切なものだ。またもやエンジンは終日に渡って素晴らしい信頼性と一貫性を示してくれた。パワーユニット側はずっとポジティブなままであり、ホンダの進化は続いている。

全体として、今日は非常に慌ただしくも生産的な一日になったと考えている。この流れをテストの残り2日間に持ち越したいね。


ホンダF1を率いる田辺豊治テクニカル・ディレクターは、これまでのテストを総括し「レッドブル・トロロッソ・ホンダは一つのチームとして上手く機能している」と述べ評価している。

第二回F1テスト2日目 順位結果