雨の中を歩くアルファタウリ・ホンダのダニール・クビアト、ニュルブルクリンクにて
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今年はツキがないと嘆くクビアト、入賞圏外戦の8割は不運「それでもページをめくって前に進む」

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アルファタウリ・ホンダのダニール・クビアトが、24年ぶりの復活を遂げた2020年FIA-F1世界選手権第12戦ポルトガルGPと、その翌週末にダブルヘッダーとして行われる第13戦エミリア・ロマーニャGPに先立って抱負を語った。

アレックス・アルボンの不注意なドライビングのために前戦アイフェルGPで「レースを台無しにされた」クビアトは、アルガルベ・サーキットでの週末に向けて「今年はツキがない」と嘆いた。

11戦を終えてクビアトは6レースを入賞圏外で終えているが、その内の5レース、8割は運のなさがポイント獲得を妨げたとも言える。

クビアトは、開幕戦ではエステバン・オコン(ルノー)との接触によって左リアサスペンションが折れリタイヤを強いられ、第3戦ハンガリーGPと第7戦ベルギーGPはタイヤ戦略が仇となり入賞に届かず、第4戦イギリスGPでは右リヤホイールのリムのオーバーヒートによってクラッシュを喫している。

入賞圏外戦の8割は不運「それでもページをめくって前に進む」

ダニール・クビアト

残念ながら、ニュルブルクリンクでのレースは12周目にアルボンと接触したため、上手くいかなかった。彼はペナルティを受けたけど、僕のマシンはダメージを負い、以降のレースは損なわれてしまった。

予選の走りは満 足できるものだったし、その時点まではポイント獲得が手堅いレース状況だったけど、あの一件については僕にどうにかできるものじゃなかった。正直に言って、今年の僕は運が悪い。運良く何かが転がり込んでくるような事は一度もなく、何事に関しても僕は懸命に努力しなきゃならなかった。

でも、僕らはページをめくって前に進む。これからも仕事に取り組み、エンジニア達と一緒に物事を掘り下げていく。週末に対するアプローチの仕方については満足しているし、クルマに対する理解も深まっている。すぐに良い結果が残せるはずだ。それにここ数戦は好調だった。ポイントが獲得できなかったのはアイフェルGPだけだったんだからね。

ポルティマオに行った事はないから、僕にとっては全く新しい経験になると思う。他のほとんどのドライバーも同じだと思うけどね。興味深い挑戦になるはずだ。

しばらく前にシミュレーターでアルガルベ・サーキットを何周か走った事があったんだけど、あまりハッキリとは覚えていないんだ。金曜と土曜のフリー走行では、懸命に作業に取り組んであらゆる事に関して学んでいく必要がある。

下ったり上ったりと、かなり変わったレイアウトだから、通常とは何か違うことに取り組んでいく必要がある。ニュルブルクリンクの週末は異常なコンディション(寒い)だったけど、気温は20度前後になるみたいだから、その点は有り難いね。

ポルトガルGPが終わると次はイモラに向かう。凄く楽しみにしてるんだ。シーズン前に撮影のために数周走っただけだけど、イモラは本当にエキサイティングなコースだった。まぁ、8年前にフォーミュラ・ルノーでレースした時にも走ってるんだけどね。

ここはクールなコーナーがある昔ながらの素晴らしいサーキットだから、カレンダーに戻ってきてくれて本当に嬉しい。イモラで良いレースができる事を祈ってる。僕にとってはロシアGPもそうだけど、チームにとっては今年3度目のホームレースだ。イタリアはモータースポーツとの繋がりが強い国だから、こうしてイタリアで多くのレースができるのは良いことだと思う。

イモラでの週末は、通常とは異なる土日2日間のみのフォーマットだ。本来は新しい試みであったはずなんだけど、偶然ニュルブルクリンクの週末に事前テストをすることになった。普段のレースウィークよりも効率よく学んでいかなきゃならないけど、これは誰にとっても同じ事だ。僕らとしてはただ積極的かつ迅速に仕事を進めるだけだ。


ポルトガルGPの戦いの舞台となるのは、F1初開催を迎えるアルガルベ・サーキットだ。全長4,684m、コーナー数は15と、高低差が大きく現代的なサーキットという点においてはサーキット・オブ・ジ・アメリカズに似ているが、インテルラゴス・サーキットを彷彿とさせる部分もある。DRSゾーンはホームストレートの1箇所。

一帯は「アルガルヴェ・モータースポーツパーク」と呼ばれており、カートコースやオフロードコース、屋内スイミングプールやフィットネスセンターなどを擁する5つ星ホテルやビジネス・インキュベータなどを備える。

F1ポルトガルGPは、日本時間10月23日(金)19時からのフリー走行1で幕を開ける。

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